広澤克実氏 さらなる飛躍へ阪神・前川は変化球のコースと高さ、直球とのコンビネーションへの対応に挑め

2023年06月30日 08:00

野球

広澤克実氏 さらなる飛躍へ阪神・前川は変化球のコースと高さ、直球とのコンビネーションへの対応に挑め
スポニチ評論家・広澤克実氏 Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神8ー0中日 ( 2023年6月29日    甲子園 )】 【広澤克実 視点】初回の2点、3回の1点で打点がついたのは前川の適時打だけだった。敵失で先制。3点目は大山の併殺の間に入った。でも、今の阪神にはどんな形であれ、得点を重ねることが必要だ。無死一、三塁からの併殺はファンには残念な結果だが、チームには大きな3点目。これが中盤、終盤の加点につながった。
 前川の適時打は決して会心の当たりではなかった。それでも体勢を崩されながら、打球をヒットゾーンに運ぶ粘り腰が彼にはある。バットがしっかり振れているし、当てる力もあるからヒットになる。ラッキーボーイとしての勢いも感じた。

 だが、勢いだけで乗り切れるほど、プロの世界は甘くない。前川にとっては今が大事。打席ではいろんなことを考えてやっているが、自分の弱点をいかに克服するかに挑戦を続けないといけない。具体的には変化球のコースと高さ、直球とのコンビネーションへの対応だ。その意味でもきょう30日の巨人・戸郷との対戦が前川にとって大きな意味を持つ。

 結果がどうあれ、いい投手との対戦は若い選手の成長につながる。打てば自信になるし、抑えられても勉強になる。強い気持ちで臨んでほしい。3番、4番は将棋で言えば飛車角に相当する。後半戦のためにも3番固定は必要。その候補である前川の、巨人戦での打席に注目したい。(本紙評論家)

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