初回の阪神・村上は完璧 先発登板21試合で無失点、相手の出はなをくじく

2023年12月12日 05:15

野球

初回の阪神・村上は完璧 先発登板21試合で無失点、相手の出はなをくじく
阪神・村上
 各球団の個人成績とデータで今季を振り返る連載企画「23年12球団記録レビュー」。第1回は38年ぶりの日本一に輝いた阪神から、プロ3年目に大ブレークした村上頌樹投手(25)の記録を取り上げる。
 3年目の村上が防御率で初タイトル。前年まで通算2試合0勝1敗、防御率16・88から一変の22試合10勝6敗、防御率1・75。史上3人目でリーグ初のMVPと新人王のダブル受賞も果たした。

 4月12日巨人戦の「7回完全」、22日中日戦の「プロ初勝利、初完封」を含む、開幕から31イニング無失点のリーグタイ記録で一躍脚光を浴びたが、シーズンを通しての凄さは完璧な立ち上がりにある。

 先発登板の21試合で初回は無失点。これはNPBのデータベース「NPB BIS」でイニング別失点が公開されている16年以降の規定到達投手、延べ160人(セ78人、パ82人)の中では1人だけ。さらに無四球と抜群の制球力。初回先頭打者に限れば、最終登板の9月25日中日戦で岡林に右前打を許すまで、圧巻の20人斬りだった。

 2回の6失点も2失点ずつの3試合だけで、18試合が無失点。2回まで被安打1以下は15試合を数え、逆に打者一巡して10人目を迎えたのは、6月6日楽天戦の1試合しかない。徹底して相手の出はなをくじき、恐怖の8番打者・木浪擁する「どこからでも得点できる打線」の先制を待つ。村上が2回まで無失点で、打線が先制すればチームは13勝1敗。村上自身の10勝は全てこの必勝パターンだった。 (記録担当・桐山 章) 

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