ドジャース・大谷に“神の手” コービーさん支えた理学療法士が自主トレで熱視線

2024年01月31日 02:30

野球

ドジャース・大谷に“神の手” コービーさん支えた理学療法士が自主トレで熱視線
デジタル・ブラジャーを装着してトレーニングする大谷(球団公式インスタグラムから)
 ドジャースの公式SNSが29日(日本時間30日)、ドジャースタジアムで大谷翔平投手(29)が自主トレに励む様子を初公開した。NBAレーカーズのレジェンドで20年に亡くなったコービー・ブライアント氏(享年41)を、長年にわたり支えた理学療法士ジュディ・セト氏とみられる女性が見守る中、ダッシュメニューを消化。新天地で迎える打者専念のメジャー7年目へ、強力援軍となり得る。
 腰にゴムチューブを巻き付け、大谷は芝生に右手をついた。青色のTシャツをまとったボディーは筋骨隆々。進行方向とは逆にゴムを引っ張るトレーナーを引きずるように、何度も力強く前進した。球団公式SNSは「Ready, set, Sho.(位置について、よーい、ショー)」と記し、青空のドジャースタジアムで行う自主トレ映像や写真を初公開した。

 大谷のダッシュには、理学療法士のジュディ・セト氏とみられる女性も熱い視線を送った。セト氏は今は亡きコービー・ブライアント氏の元個人トレーナー。ゴッドハンドを駆使して長年にわたり支え、NBAのレジェンドからは「不可欠な存在」と評された。セト氏も公式SNSで大谷の自主トレ動画を引用。ハートーマークなど絵文字を投稿した。

 昨年9月に2度目の右肘の手術を受けた大谷は、今季は打者に専念。同12月の入団会見では素振りを再開していることを明かし、「開幕に十分間に合う」とうなずいた。18年の最初の手術時よりリハビリペースが早い一方で、3月20、21日のパドレスとの開幕戦(韓国・ソウル)は長距離移動が伴う。ドーム球場とはいえ肌寒く、故障も心配。イレギュラーな状況に立ち向かう上で、セト氏のサポートは心強い。

 ブライアント氏との縁もある。同氏は生前、17年オフのメジャー挑戦時の交渉でド軍が使用するため、ビデオ撮影に臨んだ。「ド軍ほど勝つために適したチームはない」。当時、大谷が映像を見ることはなかったが、今回の交渉で秘蔵メッセージを受け取った。米報道によれば大谷は「移籍交渉のハイライトの一つだった」と回想。入団へ心を動かされる一つの要因になった。

 トレーニング中はサッカーのアルゼンチン代表メッシらも利用する「デジタルブラジャー」と呼ばれるデバイスも装着。走行スピードなどを計測した。入団会見以降、顔つきは徐々に引き締まり、球団公式SNSは「Shohei getting ready.(準備ができた翔平)」とも投稿。キャンプインは2月9日(日本時間同10日)と目前だ。スポーツ界史上最高の10年総額7億ドル(決定時約1015億円)の大型契約を結んだ大谷のメジャー第2章がいよいよ始まる。(柳原 直之)

 ▽コービー・ブライアント 1978年8月23日生まれ、ペンシルベニア州フィラデルフィア出身。レーカーズではNBA優勝5回、18年連続オールスター選出のほか、歴代4位の3万3643得点など輝かしい実績を残した。元NBA選手でbjリーグの東京などで監督を務めた父のジョー・ブライアント氏が現役時代に食べた神戸牛に感動して「KOBE(コービー)」と名付けられた。20年1月26日、米ロサンゼルス郊外で発生したヘリコプター墜落事故のため41歳で死去。

 【右肘手術執刀医も在籍 スタッフ12人体制】ゴムチューブを使ったダッシュをサポートしたコーチは、ストレングス&コンディショニングコーチのトラビス・スミス氏。その他にドジャースの医療スタッフは、大谷の2度の右肘手術を担当したニール・エラトロッシュ医師、エンゼルス在籍時に大谷の右肘手術のリハビリを担当したフィジカルセラピストのバーナード・リー氏も在籍。日本人のアシスタントアスレチックトレーナー中島陽介氏ら、総勢12人体制で選手たちをサポートしている。

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