ドジャース・大谷 米7年目、新天地ドジャースでキャンプ初日「バッティングのことだけを考える」

2024年02月11日 02:30

野球

ドジャース・大谷 米7年目、新天地ドジャースでキャンプ初日「バッティングのことだけを考える」
取材に応じる大谷(撮影・白鳥 佳樹) Photo By スポニチ
 ドジャースの大谷翔平投手(29)が9日(日本時間10日)、バッテリー組キャンプ初日を迎えた。室内練習場での調整に終始したが、昨年9月に受けた右肘手術からの回復は順調。前回18年の1度目の右肘手術より早いペースで強度を上げており、打者に専念する米7年目に向け珍しく自信を誇示した。目指すは世界一の選手。史上4人目の両リーグ本塁打王、同2人目の両リーグMVPへ、伝説の一年が始まった。
 ドジャーブルーの薄手パーカとハーフパンツ姿で、大谷はさっそうと登場した。打者に専念する米7年目。前だけを見据え、確固たる自信を口にした。

 「打撃は去年、かなり良い感じをつかめた。基本的にはそれを継続したい」

 新天地でのキャンプ初日。グラウンドには姿を見せず、室内での調整に終始した。「新しいチームなので本当に1年目のつもりで、まずは環境にチームメートに慣れることが最優先」。技術より環境面をフォーカスしたのも、自信の裏付けとなるだろう。昨季は44本塁打で日本勢初の本塁打王を獲得。最大の目標はワールドシリーズ制覇も、史上4人目の両リーグ本塁打王、同2人目の両リーグMVPは決して夢物語ではない。

 同じ轍(てつ)は踏まない。今季同様に右肘手術の影響で打者に専念した19年は打率・286、18本塁打。左膝痛の影響が大きかったが、新人王に輝いた前年から成績を伸ばせず「(二刀流ではなく)打者として出続ける難しさはある」と語ったこともあるが、今は違う。

 初のMVPに輝いた21年以降、疲労回避や効率的なスイングチェックを目的に試合前の屋外フリー打撃を極力控えるなどルーティンを確立。昨季は始動が遅くなるデメリットがある分、ボールとの距離感がつかみやすくなるオープンスタンスを積極的に取り入れ、過去最高の打率・304と確実性も向上した。「何をすれば良い状態を維持しやすいのか。調整法も含めて、なぜこうなっているのかと理解すれば、好調を維持し、不調を早く脱しやすい。そこは去年良かった」とうなずく。

 1月からドジャースタジアムで調整を重ねてきたが、まだ会えていない選手やスタッフが多いという。「自ら行きます。いろいろな人にあいさつするので、2回目あいさつ行かないように。一発目で覚えられるように。もし行った時は勘弁してほしい」。大谷流のコミュニケーション法を明かし、笑い飛ばした。

 「投げるの(本格的な投手の練習再開)は2カ月先なので、そこは考えずバッティングのことだけを考える。後は走ること。ケガをせずにしっかりとシーズンを乗り切れるようにしたい」。スポーツ界史上最高の10年総額7億ドル(決定時約1015億円)で加入したプレッシャーを、大きな力に変えてみせる。(柳原 直之)

 ▽大谷のメジャー2年目の2019年 18年10月に右肘のじん帯再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受けた影響で打者に専念した。5月7日の敵地タイガース戦で219日ぶりに実戦復帰。6月13日の敵地レイズ戦で日本選手初のサイクル安打を達成するなど幸先良かったが、後半戦は不振だった。2月に痛みを訴えた左膝の状態が悪化していたことが判明し、9月13日にロサンゼルスの病院で左膝の分裂膝蓋(しつがい)骨の手術を受け、無事に成功。残り試合は欠場した。

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