広島 ついにゼロ行進も連敗も最下位も脱出! “奥の手”で初回37イニングぶり得点がきっかけ

2024年04月11日 05:45

野球

広島 ついにゼロ行進も連敗も最下位も脱出! “奥の手”で初回37イニングぶり得点がきっかけ
<神・広>2回、生還した菊池を出迎える新井監督(左端)(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島6-2阪神 ( 2024年4月10日    甲子園 )】 広島は10日の阪神戦でゼロ行進を止め、4連敗から脱出した。初回に野間峻祥外野手(31)の右翼線二塁打を起点に5試合37イニングぶりの得点を挙げ、2回は会沢翼捕手(35)の左翼線適時二塁打など長短6安打で一挙5得点の猛攻だった。アドゥワ誠投手(25)が6回途中2失点の粘投で2勝目。終盤は継投で逃げ切り、最下位脱出にも成功した。
 トンネル脱出の契機となったのは、開幕10試合目で初めて敢行した初回犠打だった。先頭・広島の野間が右翼線二塁打で突破口を開き、菊池が投前に転がす初球送りバントで三進。小園は定位置に陣取る二遊間の守備隊形を踏まえ、きっちり遊ゴロを打って打点を挙げた。

 「チームに勇気という意味で初回の1打席目は大事。今日こそは…という気持ちで打席に入った。いい点の取り方ができたと思う」

 実に5試合37イニングぶりの得点。起点になって先制の本塁を踏んだリードオフマンは破顔一笑だ。前夜までリーグワーストタイの4試合連続零敗。53年に大映が記録したプロ野球ワーストの5試合連続が目前だった。それでも新井監督は「点が入れば重苦しい雰囲気は晴れる」と予告。その通りの展開となった。

 2回だ。1死一塁に右前ポテン安打の上本を置き、会沢がカウント2―2からのランエンドヒットで左翼線へ適時二塁打。5試合ぶりの先発マスクに打撃で応えたベテランは、苦境で5連敗阻止に貢献し、充実感をにじませる。

 「それが僕の役目でもある。チームが勝てたのが一番。(上本)崇司がよく走ってくれた。次の1点が大事だったから良かった」

 猛攻はさらに続く。アドゥワの打球が二塁ベースに当たる幸運な安打で好機を広げ、野間が右前、菊池は左中間、小園も左前へ…と痛快な3者連続適時打だ。一挙5得点。阪神・伊藤将を2回で降板へと追い込んだ。

 「(野間は)二塁打だったし、なかなか点が入っていなかったので、ああいう形(送りバント)にした」

 新井監督は初回から“奥の手”を使った理由をそう説明し、奮闘したナインを称えた。

 「(相手の守備隊形を頭に入れて打った)あの遊ゴロを見て小園の成長を感じた。本当に重苦しい空気だったので、今日はベテランのアツ(会沢)の力を借りようと思ってスタメンでいった。攻守で引っ張ってくれた」

 23年5月19日の勝利を最後にポストシーズンを含め、1分けを挟んで11連敗中だった甲子園では13試合ぶりの勝利。ゼロ行進の呪縛を解き、連敗のトンネルも全て抜けた。あとは再浮上するだけだ。 (江尾 卓也)

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