阪神・森下 甲子園100周年イヤー1号は、175㌔の“驚弾” 6番降格燃えた全打席出塁

2024年04月11日 05:15

野球

阪神・森下 甲子園100周年イヤー1号は、175㌔の“驚弾” 6番降格燃えた全打席出塁
<神・広> 4回、ソロ本塁打を放つ阪神・森下(撮影・後藤 大輝) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神2-6広島 ( 2024年4月10日    甲子園 )】 阪神は10日、広島に2―6で敗戦。ポストシーズンも含めた甲子園での広島戦連勝は11で止まり、借金1に逆戻りした。好材料は、今季初めて6番に降格した森下翔太外野手(23)が4回2死から放った左中間越えの3号ソロ。これが100周年を迎えた甲子園での今季1号アーチとなった。森下は2長打2四球と全4打席で出塁。復調をアピールした背番号1が、1勝1敗で迎える11日の同カードでも、満員の虎党を前に躍動する。
 超速で低弾道の打球が左中間スタンドに突き刺さった。今季初めて6番に座った森下のフルスイングが、4万2560人の虎党の視線をくぎ付けにした。

 「捉えた感触も良かったですし、しっかり自分のスイングができた」

 0―6で迎えた4回2死無走者の場面。2ボール1ストライクからの4球目だ。アドゥワが投じた144キロまん中直球にバットを一閃(いっせん)した。打った瞬間にそれと分かる打球音で描いたアーチ。甲子園球場が今年で100周年を迎えたシーズンの第1号本塁打は、中日・細川と並んでリーグトップとなる3号ソロだ。

 「3番(打者)と違って、初回に(打順は)回ってこない。ピッチャーの球質だったり、そういうところの話は(6番の場合は)できるので、上位を打っている人の大変さは、6番になってみて改めて感じた」

 試合前の時点で打率・147(34打数5安打)と低調。7日のヤクルト戦ではスタメン落ちも経験した。この日は3番に前川が入り、自身は6番。降格に燃えた。本塁打の打球速度は175キロ。甲子園での本塁打の飛距離、打球速度、打球角度が公開されるようになった21年以降、チームでは4位タイのスピードだった。「2打席目(の本塁打)はスライダーを初球は待っていた。真っすぐが来そうだな、というところで、カウントも有利になったので(直球待ちに)変更しました」。捕手・会沢との読み合いに勝った一発だった。

 2回先頭で迎えた第1打席でも初球143キロ直球を引っ張り二塁打とした。4回の本塁打を含め、今季7安打のうち6本が長打。打率は低調でも相手に脅威を与えている。また、本塁打以降の2打席は際どいボール球にバットをピタリと止め、四球を選んだことは復調の証。昨季甲子園で放ったポストシーズンも含む5本(5試合)の不敗神話も止まり、広島戦の年またぎでの連勝も11でストップしても、背番号1が示した復調はチームにとって大きい。

 肌寒い春先のナイター。11日の前売り券も完売したことで、甲子園開幕3連戦は満員が確定した。「まだ明日(11日)勝てばカードを勝ち越せる。しっかり準備したい」。虎党に歓喜をもたらすには、森下のバットが不可欠だ。(石崎 祥平)

 ○…森下(神)がリーグトップに並ぶ3号ソロ。甲子園で阪神選手の本塁打の打球速度計測が始まった21年以降、175キロ以上を計測した日本人選手は佐藤輝に続き2人目。

 ○…打順は前日までの3番から今季初の6番に。昨季は先発6番の26試合で打率・188ながら、打順が6番に下がった試合は
月・日 対戦相手 打安点<本>
7・22 ヤクルト 412 
9・1 ヤクルト 422(2)
いずれも打点をマーク。今季は開幕から一度も打率2割に到達していないが、浮上のきっかけとなるか。

おすすめテーマ

2024年04月11日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム