阪神・伊藤将 持ち味の修正力どこへ… 1イニング5失点はまさに“事件”だ

2024年04月11日 08:00

野球

阪神・伊藤将 持ち味の修正力どこへ… 1イニング5失点はまさに“事件”だ
<神・広>阪神・伊藤将(撮影・平嶋 理子) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神2-6広島 ( 2024年4月10日    甲子園 )】 【畑野理之の談々畑】阪神先発の伊藤将司が初回に1点先制を許すと、2回には5失点。2回裏の打席で代打を送られ、自己最悪タイの6失点でこの回限りで降板した。なんと8安打を浴びた。わずか49球だった。
 これは“事件”だ。いったいどうしたのだろう?粘れなかった。修正力が持ち味の一つなのに、投手のアドゥワ誠にも安打されるなど、立ち直るきっかけまで見失った。22年9月21日の広島戦(甲子園)で4失点して以来、2シーズンぶりの序盤KOだ。

 伊藤将は昨年、21試合に先発して146回2/3を投げたが、3失点以上したイニングは一度もない。失点しても1点、もしくは2点まで。なので3ランも満塁弾も被弾しなかったし、炎上というフレーズとは無縁だった。ちなみに他の先発投手は、みんな一度や二度は3失点以上している。

 ▼村上頌樹…4失点が1度
 ▼大竹耕太郎…3失点と5失点が1度ずつ
 ▼青柳晃洋…3失点が2度、4失点が1度、5失点が2度
 ▼才木浩人…3失点が1度、5失点が1度
 ▼西勇輝…3失点が1度、4失点が1度、5失点が1度、6失点が1度

 この角度からアプローチすれば、伊藤将が最も安定感があったともいえる。

 「昨年は1イニング3失点がなかったのは知らなかったですが、仮に1点を取られてもすぐに切り替えることを意識しています。引きずっても1が0になるわけでもないですし。こないだも初回に1点、次もまた1点と取られましたけど、2点までで粘れれば…という気持ちでした」

 その今季初登板だった3日のDeNA戦(京セラドーム)が背番号27の真骨頂といえよう。1回、2回と1失点ずつしたが、3回以降はゼロを並べて打線が追いつき、逆転してくれた。7回2失点で、開幕から5戦目で初めて先発投手に白星がついた。昨年も10勝(5敗)のうち、3勝は先制されたが僅差で粘って援護を待ったものだった。

 2回までの6点ビハインドはあまりにも大きく、打線も及ばなかった。ここまでずっと献身的にゲームメークしてきたのだから、1度くらいの失敗は責められない。阪神ファンも4試合連続無得点だった広島にこんな結果は予想していなかっただろう。だから野球は分からない。やっぱり事件だと思う。

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