【関西学生野球】関学大6季ぶり優勝の原動力は「コロナ世代」の結束 悪夢の「5・20」が歓喜の一日へ

2024年05月21日 06:00

野球

【関西学生野球】関学大6季ぶり優勝の原動力は「コロナ世代」の結束 悪夢の「5・20」が歓喜の一日へ
<関学大・同大>優勝しナインに胴上げされる関学大主将の小川将(中央)(撮影・中辻 颯太) Photo By スポニチ
 【関西学生野球リーグ 第7節第3日   関学大4ー1同大 ( 2024年5月20日    南港中央 )】 関学大が同大を4―1で下し、2021年春以来6季ぶり16度目の優勝(旧リーグを含む)を飾った。3年ぶり7度目となる全日本大学野球選手権(6月10日開幕、神宮ほか)出場を決め、来月11日に東京新大学連盟代表の共栄大と対戦する。
 4年前は涙にくれた「5・20」を歓喜の一日に変えた。関学大はリーグ1位のチーム41得点を誇る打線が6回までに4点を挙げてもり立て、堅守で踏ん張った。主将で二塁手の小川将信は胸を震わせた。「いいチームだな…と。このチームで野球ができていることに感動していました」。自力で優勝を決め「まだ泣けない」と歓喜の輪に飛び込んだ。

 日本列島が新型コロナウイルスに振り回されていた20年5月20日は、夏の甲子園大会中止が発表され、当時を過ごした高校球児にとっては忘れられない日付だ。小川は筑陽学園(福岡)2年時に春夏の甲子園大会でメンバー入りして出場機会はなく、高校野球を終えた。だから、甲子園球場で関大との「関関戦」がある関学大への進学を望んだ。

 集った「コロナ世代」には、個の力で突出した選手がいなくても、「常に一緒にいる」(小川)という強固な結束力があった。9勝のうち4勝で4年生が決勝打。6回に左越えソロを放った5番・馬場和輝も、鶴岡東(山形)3年時に春の選抜大会を疫病に奪われた一人だ。「夏の甲子園が中止になり、野球を辞めた子もいた」。悲願の全国大会は当時の仲間の無念を晴らす晴れ舞台でもある。 (河合 洋介)

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