西武・隅田　最終戦で自身初の2桁勝利へ「勝ってありがとうございましたって伝えたい」

2024年10月07日 08:00

野球

西武・隅田　最終戦で自身初の2桁勝利へ「勝ってありがとうございましたって伝えたい」 — 西武・隅田 Photo By スポニチ

　感謝を白星で伝える――。西武の隅田知一郎投手（25）が、シーズン最終戦となる9日の楽天戦（楽天モバイル）で自身初の2桁勝利を目指す。

　当初は今季最終戦の予定だった4日の同戦に先発予定だったが、雨天中止。間隔が空き万全の調整で臨むことができる。だが、4日の登板に向けては自主トレでともに汗を流してきた今井の心遣いがあった。

　前回登板は9月25日のソフトバンク戦。当初は中5日で1日の日本ハム戦に登板予定だったが「豊田コーチと今井さんが調整してくれた」とコンデションを考慮して4日に変更となっていた。昨年の9勝を超えるためにも隅田にとって特別な最終登板。「何とか勝ってありがとうございましたって伝えたい」と投球で恩返しを誓う。

　23年1月の自主トレから鴻江アカデミーに入門。今井と二人三脚で自身の体の特徴を生かしたフォーム作りを追求してきた。今井は「どんな結果になっても考え続けることが大事。それは隅田ともいつも話しているし、これがいい、あれがいいとか気づいたことがあれば意見を出し合える」とお互いを見つめ合ってきた。データが豊富な現代野球でも数字にとらわることなく、自身のフォームを第一に考えてきた2人。キャッチボールでは投球時に動き出すポイントから、踏み出し足の着き方まで確認。8月10日まで4勝8敗だった今井は、同17日の楽天戦から6連勝で2年連続の2桁勝利を達成。継続の大切を右腕の背中から学んだ。

　隅田は「どんどん遠い存在になっちゃうな、みたいな感じですね」と言うが、歴史的な低迷を続けたチームの中でローテーションを守り抜いて9勝まで積み上げた。「いろんな人のおかげで今がある。感謝の気持ちを持って、皆さんが喜んでもらえる結果を出せたら」。感謝を胸に3年目の集大成を見せる。（記者コラム・福井　亮太）