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西武来季新監督に西口文也2軍監督 現役時代は「悲劇の投手」 エースとして一時代、西武一筋

2024年10月09日 22:55

野球

西武来季新監督に西口文也2軍監督 現役時代は「悲劇の投手」 エースとして一時代、西武一筋
西武・西口文也2軍監督 Photo By スポニチ
 西武は9日、敵地・楽天モバイルで楽天と対戦し、2―2の引き分けでレギュラーシーズン最終戦を終えた。試合後に来季新監督として西口文也2軍監督(52)が就任することを発表した。渡辺久信GM兼監督代行(59)、休養中の松井稼頭央監督(48)は退任する。
 西口新監督は、県和歌山商-立正大を経て94年ドラフト3位で西武に入団。現役時代のニックネームは「オツ」。細身の体形がケニア出身の陸上選手、ジョセフ・オツオリに似ているからだった。

 97年に15勝を挙げ最多勝、沢村賞、MVP、最多奪三振、最高勝率のタイトルを獲得するなど、宝刀・スライダーを武器に96年から7年連続2桁勝利をマークした。

 エースとして一時代を築いただけでなく、「悲劇の投手」としても有名だ。3度にわたる幻のノーヒットノーラン。2002年8月26日のロッテ戦は無安打で迎えた9回2死から小坂誠に中前打。2005年5月13日の巨人戦でも9回2死から清水隆行にソロを浴びて快挙を逃した。2005年8月27日の楽天戦では9回まで打者27人をパーフェクトに抑えながら、味方打線も無得点で延長戦に突入。延長10回に初安打を許し「まあ、(試合に)勝ったんでね。僕には縁がないということで」と話していた。

 マウンドで感情をあらわにすることはめったになかったひょうひょうとした性格だが西武への愛着は誰よりも深く、FA権を取得しても行使に興味すら示さず、一筋で21年間プレーした。通算200勝には18勝届かなかったが、引退表明の会見では「悔いはありません。200勝までやろうと思ったことはない」と語っていた。

 2015年9月28日、本拠地で行われたロッテ戦で現役最終登板。試合後のセレモニーでは「あいさつする前にひとこと言わせてください。プロになってから一番緊張してます」とスタンドの笑いを誘い、「ファンのみなさま、ノーヒットノーラン未遂2回、完全試合未遂1回、そしてきょうのフォアボール…ファンの期待を裏切ることもたくさんありましたが、声援に勇気と力をもらいました。本当にありがとうございました」と西口らしく“自虐的”な言い回しも交えて、支えてくれた選手やファンに感謝していた。

 現役引退後は1、2軍投手コーチを計5年、2軍監督を3年にわたり歴任。今季、指揮を執った2軍は3位ながら、イースタン・リーグで首位争いを繰り広げた。

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