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広島・内田 ノーステップ打法で“変身”! 「身になってきている」フェニックスLで4試合連続安打

2024年10月13日 05:00

野球

広島・内田 ノーステップ打法で“変身”! 「身になってきている」フェニックスLで4試合連続安打
フェニックス・リーグ、サムスン戦の3回に左前適時打を放った広島・内田 Photo By スポニチ
 広島の高卒2年目・内田湘大内野手(20)が12日、みやざきフェニックス・リーグの韓国サムスン戦に「2番・三塁」で先発出場し、3安打1打点と存在感を示した。8月から試行錯誤を続けてきたノーステップ打法がここにきて板に付きつつあり、「身になってきている」と充実感を漂わせた。今季1軍最終戦でプロ初安打を記録した若鯉。新打法の確立による3年目の飛躍を見据えた。
 内田が来季飛躍の予感を漂わせた。0―0の3回1死一、三塁、カウント1―2。重心を低くした構えからノーステップで直球を捉え、左前適時打を放った。これで4試合連続安打。取り組んできた練習の成果が、実を結びつつある。

 「構えもタイミングの取り方も、シンプルにしてノーステップに近づけようと思ってやっている。やってきたことが、ちょっとずつ身になってきている」

 6回先頭でも中前にはじき返し、8回1死の第4打席では中越え三塁打も放った。3安打1打点。高2軍監督から「1年前と比べると雲泥の差。言われたことだけをただやるだけでなく、いろいろ工夫するのはいいこと」と賛辞を引き出した。

 高卒2年目の今季は7月まで2軍で打率・195(190打数37安打)。そんなとき、一つの助言に“変身”を促された。「体をあおってしまう部分があり、バットを引く動作なしに、いく動作だけになってしまっている」。新井2軍打撃コーチからフォーム修正の必要性を説かれたことが、転機となった。

 課題だった三振を減らしてコンタクト率を上げる目的で、8月から試行錯誤を開始。まずは構えた際に右耳付近にあったグリップ位置を、顔の前あたりへ移動。一度バットを引いてから振りにいく連動性が生まれたことでタイミングが取りやすくなった。さらに左足の上げ方も研究し、当初は追い込まれてからノーステップで打つようにした。すると8月以降は打率・280(150打数42安打)。結果に反映され、自信をつかんだ。

 そしてプロ初安打が“決定打”となった。1軍デビューとなった5日ヤクルト戦では3回の初打席でカウント2―2から山野のスライダーをノーステップで捉え左前打。「1軍で出た時もノーステップで安打を打って、それ以外では安打が出なかった。そこで(ノーステップに)近づけていこうと決め手になった」。フェニックス・リーグからノーステップ打法に本格着手。そして、今に至る。

 「今年も(1軍で)1試合だけじゃなくて、もっと出たいという気持ちを持っていた。来年はもっと出ないといけない」

 近未来の中軸候補。さらなるステップアップを見据え、新打法の確立を期す。(長谷川 凡記)

 ◇内田 湘大(うちだ・しょうだい)2004年(平16)9月22日生まれ、長野県出身の20歳。利根商では1年夏からベンチ入りし、3年夏の群馬大会は4強で甲子園出場なし。高校通算36本塁打。22年ドラフト2位で広島入り。今季はウエスタン・リーグでチーム最多の106試合に出場。1軍最終戦の10月5日ヤクルト戦に「7番・三塁」でプロ初出場。1メートル83、97キロ。右投げ右打ち。

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