【大学スポーツ】「立教スポーツ」編集部
立教大学【対慶大4回戦】4戦目までもつれた熱戦。立大、6投手を継ぎこむも勝ち点を逃す
2017年04月27日 05:30
野球
「大量点を取られないように」(溝口監督)。こまめに投手を代える積極的な投手リレーで挑んだが、立大投手陣が慶大打線を止めることはできなかった。先発を任されたのは第2戦でも先発として慶大打線と対峙していた手塚。最速143キロの直球と100キロ代のカーブなど、多彩な変化球で打者を翻弄。3回までの投球は、不本意な結果となった前回登板時とは見違えるような投球であった。しかし、前日同様に4回に落とし穴が待ち受ける。突如として、右腕の球がヒットゾーンへと飛ばされていく。3連打に加え死球で自身の投球をさらに苦しめ5失点。ここで手塚は無念の降板となる。後を任された中村、田中誠も中0日での登板とあってか流れを止めることができず。この回11人目の打者である岩見(4年=比叡山)の打球は外野が一歩も追うことなくスタンドへ刺さり、打たれた田中誠も打球をマウンドからただ見つめるしかなかった。
「あと一本が出なかった」(熊谷、コ4=仙台育英)。試合後の主将の一言に、今日の立大打線の苦しみがすべて込められていた。初回から熊谷の三塁打で得点圏に進むも、中軸からあとあと一本が出ずに無得点。その後は相手先発・高橋佑(2年=川越東)の変化球への対応に苦しむが、大東(社4=長良)が10球粘る打席を見せれば、途中出場の小野(文2=横浜)がバントの構えを見せるなどの工夫で四球をもぎ取り、チャンスメイクのためにできることはすべてを試みた。それでも、慶大が10度踏んだホームに、立大の選手が踏むイニングは訪れない。試合は両校校歌が響く7回となる。
やられるだけでは終わらない。そんな意思が得点に表れたのが7回だった。3番松崎が鋭い当たりの内野ゴロにも全力疾走で内野安打に。続く山根も2球で追い込まれるが、執念で放った打球は右中間を真っ二つにする二塁打とした。いずれのランナーも内野ゴロの間に待望のホームインで、立大のスコアボードにようやく「2」が灯された。
7回の2得点で、好投していた高橋佑をマウンドから下ろしたが、その後は再びホームが遠くなった。対する立大も4番手・宮崎(コ2=相模原)、5番手・比屋根(営1=興南)が好投をみせ、両者無得点。そのまま試合は終了し、4戦にも及ぶ熱戦は慶大が制した。
勝ち点を落とした立大であるが、優勝の可能性がなくなったわけではない。昨春のリーグ戦においても、初週で勝ち点を落としながらに優勝争いを繰り広げて見せた。昨年と違うのは、「個」のチームではなく「一体感」で勝つということ。スローガン「戮力同心」の通り、本当の意味でチーム力が試される時がきたのではなかろうか。次週も続く長いリーグ戦、前を向くしかない。(4月25日「立教スポーツ」編集部・川村健裕)