東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定戦はドロー 森武蔵は涙、渡辺卓也は納得いかず

2023年03月29日 22:49

格闘技

東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定戦はドロー 森武蔵は涙、渡辺卓也は納得いかず
引き分けのコールに天を仰ぐ森武蔵(右)と釈然としない様子の渡辺卓也(左) Photo By スポニチ
 【プロボクシング東洋太平洋スーパーフェザー級王座決定戦12回戦 ( 2023年3月29日    東京・後楽園ホール )】 東洋太平洋スーパーフェザー級3位の森武蔵(23=志成)と同級6位の渡辺卓也(34=DANGAN AOKI)による王座決定戦は激しい打ち合いの末に引き分けた。元WBOアジア・パシフィック・フェザー級王者の森はキャリア初の引き分けで15戦13勝(7KO)1敗1分け。元WBOアジア・パシフィック・スーパーフェザー級王者の渡辺は09年10月以来、約13年半ぶりのドローで52戦39勝(21KO)11敗2分け。
 1回に渡辺の右ストレートが森の顔面に再三ヒット。スピードで勝る森は出入りからボディーを積極的に攻めたが、中盤からは中間距離ではなく頭をつけ合っての打撃戦となった。渡辺のアッパーなど細かいパンチの見栄えが良く、8回終了時の公開採点ではジャッジ3者とも77―75で渡辺を支持。だが、森は11回に左ストレートを打ち込んでラッシュをかけるなど9、11、12回を取り、3者の採点全てが114―114というドローに持ち込んだ。

 21年5月に当時の東洋太平洋フェザー級王者・清水聡(大橋)との王座統一戦に敗れ、薬師寺ジムから志成ジムへ所属を変えた森は移籍後初のタイトルマッチ。ジム先輩の元4階級制覇王者・井岡一翔(志成)にリングサイドからアドバイスを受けたが、「チャンスをモノにできなかった自分が情けない」と涙ぐんだ。中間距離で戦う方がよかったのではと問われると「ポイントを取っていく力はないと分かったし、陣営の指示を無視して組み立てていたら負けていた。陣営に首の皮一枚つなげてもらった」と振り返り、「もう一度やらせてもらえるならやりたい」と再戦を希望した。

 一方の渡辺は「8回まで取っていたので大丈夫という思いはあった」と採点に首をかしげた。接近戦の展開で優位に進めたが「ここまで接近戦になるとは想定していなかった」と森の戦い方は想定外だったという。コロナ下でも積極的にタイトルマッチを受け、昨年12月には元2階級制覇王者ジョニー・ゴンサレス(メキシコ)に判定勝ち。再戦については「チャンスがあるならまたやりたいと思うが、タイトルが懸かっているなら誰でもいいというのはある」と淡々と話した。

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