拳四朗 9回TKO防衛で男泣き!統一戦見切ってフライ級進出示唆「階級を上げる選択肢も頭に入れている」

2023年04月09日 04:45

格闘技

拳四朗 9回TKO防衛で男泣き!統一戦見切ってフライ級進出示唆「階級を上げる選択肢も頭に入れている」
TKO勝ちし、泣き崩れる寺地(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 【WBC&WBA世界ライトフライ級タイトルマッチ   ○統一王者 寺地拳四朗《9回58秒TKO》WBA4位 アンソニー・オラスクアガ● ( 2023年4月8日    有明アリーナ )】 勝利後のリングインタビューで寺地拳四朗は男泣き。「心が折れかけ、まだまだ未熟。チームに支えられてフィニッシュまでいけた」。セコンドを務める三迫ジムの加藤健太トレーナーらに感謝した。
 フライ級でWBA2位にランクしていたオラスクアガと序盤から激しくパンチを交換。右ストレート主体の攻めで主導権を握りながら「ビックリするぐらいペースが落ちない」と心身両面でタフな挑戦者に舌を巻いた。「行かなアカンと思うけど、しんどい」と葛藤し、中盤にフットワークで距離を取る場面があった。3回に右ボディーでダウンを奪うなどポイント優勢は明白でも加藤トレーナーは「弱気になるのが怖い」と考え“気持ちで負けるな”と指示。背中を押された寺地は積極的に出て、9回にコーナーへ追い込み連打で仕留めた。

 当初の3団体統一戦が防衛戦に変更され、対戦相手が左構えから右構えになっても快勝。「自分が頑張ったというより、トレーナーありがとうです。あの短い時間で(対右構え仕様に)つくってくれて本当に凄い」と感謝しきり。

 2つのベルトを守り今後はそれぞれの指名試合を消化しなければならない。「階級を上げる選択肢も頭に入れている」。状況が整わなければ統一戦に見切りをつけ、強豪との対戦を求めてフライ級進出プランもあることを強調した。21年9月に矢吹正道(緑)にプロ初黒星を喫して連続防衛が途切れ、今は柔軟に進路を考えられる。「(統一戦か、階級アップか)どっちにしても面白い試合になります」。手に汗握る激闘直後で説得力満点の言葉だった。

 ◇寺地 拳四朗(てらじ・けんしろう)1992年(平4)1月6日生まれ、京都府城陽市出身の31歳。奈良朱雀高―関大。アマ74戦58勝16敗。14年8月プロデビュー。15年12月に日本ライトフライ級王者、16年8月に東洋太平洋同級王者。17年5月、10戦目でWBC世界同級王座を獲得。8度防衛も21年9月に矢吹正道(緑)に10回TKO負けで陥落。22年3月の再戦で3回KO勝ちして奪回した。同年11月、京口紘人(ワタナベ)との統一戦に7回TKO勝ちでWBA同級王座獲得。1メートル64の右ボクサーファイター。

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