「元フェンシング日本代表」異例の経歴もつ俳優・西垣匠 演技に生きるアスリートの経験
2024年11月06日 16:00
芸能
演技力が評価され、21年放送の日曜劇場「ドラゴン桜」第2シリーズに出演後、テレビ朝日系「消えた初恋」、フジテレビ系「時をかけるな、恋人たち」など人気作品に次々と出演。今季「海に眠るダイヤモンド」「わたしの宝物」の2作品に加え、11月から放送予定のMBS「初めましてこんにちは、離婚してください」にも抜てきされるなど、引っ張りだこの存在だ。
西垣の演技の礎となっているのは「フェンシング」。実は西垣は、フェンシング日本代表を経験した腕前を持つ。
父はパリ五輪フェンシング女子・エペのコーチを務め、自身は小学3年生のときに競技を始めた。高校時代はインターハイに出場し、日本代表にも選出。パリ五輪で個人として日本初となる金メダルを獲得したフェンシング男子代表・加納虹輝とは試合経験もある。
西垣の“作品の世界に溶け込む演技”は、フェンシングの経験が生きている。フェンシングは、剣を持って向かい合う競技。「相手との間合いを見る競技なので、相手が何を考えているのか…ということを常に考えています。常に読み合い。距離感が一番大事で、自分が突ける間合いを探す競技」と明かし、「なので、相手との間合いを見る目だけは養われたかな」と柔らかな笑みを浮かべる。
今作では、主演・神木と“バディ”を組む。神木が現代パートで演じるホスト・玲央とともに「売れないホスト」を熱演。「言葉使いや声のトーンにも“間合い”は出るもので、そこをはかりながらやっています」と、神木との関係にも“間合い”を活用し、距離を縮めているという。
撮影の合間には神木と「浜辺美波トーク」で盛り上がるといい「浜辺さんは僕の先輩ですし、神木さんとも何度も共演されていて。“美波ちゃんトーク”で盛り上がっています」と和やかに距離を縮めている様子だ。
役の上では“バディで友達”だが、俳優の先輩として「学ぶことが多い」と尊敬する。「現代パートは、僕と神木さん、宮本信子さん3人の共演が多いのですが、おに人だけのシーンを見ていると、会話・お芝居が本当に自然でリアリティーにあふれていて、“会話ってこうだよな”って思わされて。撮影後、すぐにモニターに走って行って、こっそり見て勉強をしていました」と、レベルの高い現場に刺激を受けている。
競技経験を生かした振る舞いに、謙虚に学ぶ姿勢を貫き役者として磨きをかけてきた西垣。3年ぶりの日曜劇場には、「『ドラゴン桜』のときは、カメラが回っていないところでも何をしていいか分からない状態でしたが、ある程度、勝手が分かってきた感じがします」と自身の成長をしみじみとかみしめる。
「3年ぶりの日曜劇場。和気あいあいとした現場の中の、ヒリヒリとしたいい緊張感を楽しみながら撮影に挑んでいます」と充実感たっぷり。「キャストが本当に豪華で、とにかく脚本が面白いです。ぜひ、楽しみに見ていただけるとうれしいです」と呼びかけた。