中村美里まさかの初戦敗退 福見に続き女子まだメダルなし
2012年07月30日 06:00
五輪
最大の難所となることは分かっていた。「アップもしっかりやったし、調子も良かった」。だが、試合開始から10秒すぎ。アン・グムエの谷落としで、技ありを奪われる。大内刈りで一度は追い付いたが、有効に訂正され、2度の相手指導を引き出したところで、ブザー。北京五輪で敗れたあと、2連勝してきた相手だが「過去2試合より、持たせてくれない、組み手を徹底されたな、という感じでした」と振り返った。
初出場した北京五輪で、平成生まれ初のメダリストになった。だが、銅の輝きは、天才少女の名をほしいままにした19歳を満足させることはできなかった。「自分の柔道が何も出せないまま終わった」。畳の上で笑うためだけに、自分を磨いた4年間。だが、今回も笑うことはできなかった。
世界選手権を2度制覇して臨んだロンドンでの黒星。「今は4年後は考えられない。これから整理して考えたい」とショックを隠しきれなかった23歳。園田隆二監督は「これ以上ない実績を積んできたのに、もっと強くなれ、と言われているのかもしれない」と、さらなる成長を促すように話していた。
▼女子の園田隆二監督 誤算というか大誤算。順調にいけば2日間で(金メダルが)2つ、最低でも1つと思っていた。ここでメダルがないのはかなり厳しい。美里は最初に投げられたのが本当に不用意だった。