48キロ級・三宅 腰痛悪化で「厳しい状況」6日に本番控え
2016年08月04日 05:30
五輪
前日(1日)の練習でも目標の重量を挙げられなかった。三宅は「心が折れかけた」と正直な胸の内を吐露。義行監督によると痛みは腰だけではなく、ふくらはぎにまで広がっている。「本番では一発に懸けようかなと思う」という娘の覚悟を、父は「最後の1本、ジャークの3回目で勝負するという意味だと思う。それまではセーフティーにいって、最後の1本に(力を)残しておきたい」と補足した。
指揮官の予想では、三宅が持つトータル197キロの日本記録を超える200キロをマークすれば金メダルは確実、190キロに乗せればメダル争いは可能。苦境の中、光明は足の動きだ。「(銅メダルの)昨年の世界選手権よりも、足は動いている。技術も問題ない」と言う義行監督は「痛みさえなくなれば、今持っている力で勝負できる」と分析した。
04年アテネ、08年北京、12年ロンドン。過去3度の五輪は、「誰かのためにって思いがあった」と三宅は振り返る。不安を抱えたまま迎えるリオは、初めて自分のために闘う。「ここまできたら、思い切ってやりたい。やりますから。大丈夫です。何が起こるか分からないのが五輪なので」。予測不可能な夢舞台。痛みが消える奇跡を願い、三宅は勝負の時を待つ。