笑顔なき銀…樋口黎「東京五輪では一番いい色のメダルを」
2016年08月20日 06:15
五輪
頂点にはあと一歩届かなかった。2015年世界選手権王者のウラジーミル・キンチェガシビリ(25=ジョージア)と対戦した決勝。樋口黎(20=日体大)は序盤から積極的に攻め第1ピリオドを1―0で折り返し。第2ピリオドも先に2ポイントを奪ってリードを広げたが、終盤、王者に追いつかれ、最終的には3―4で判定負けした。
初出場の五輪で堂々の銀メダル獲得。「やっぱり、決勝は内容的には五分五分で勝てる試合だったので最後、金メダル獲れなかったのが一番悔しいですね」
残り40秒で3―3に追いついたキンチェガシビリは執拗に樋口の右手を掴み、タックルを封じながら残り時間を消費。日本側のチャレンジも認められず、結果として逃げ切られてしまった。
試合終了の瞬間、納得いかない表情を浮かべた樋口。表彰式を終えても笑顔はなく「ずっと一番でなければ意味がないと思ってやってきたので悔しいですけど…」と何度も「悔しい」を繰り返した。
日本男子最年少での金メダルは逃したものの、世界を驚かせた20歳。「1番になれなかったのは自分に足りないことがあるから。これをステップに次の東京五輪では一番いい色のメダルを獲りたい」と力強く誓った。