森保監督 五輪強行日程の中の先発“固定”に「まだまだ次を見越してできるところではない」

2021年08月07日 18:56

サッカー

森保監督 五輪強行日程の中の先発“固定”に「まだまだ次を見越してできるところではない」
<日本・メキシコ>試合終了間際、大きな声で指示を出す森保監督 Photo By スポニチ
 4強での終戦から一夜明けた7日、サッカー男子代表は解散し、森保一監督(52)がオンライン取材に応じて大会の総括を語った。
 前日に1―3で敗れた3位決定戦のメキシコ戦は、中2日で続いた過密日程の6試合目。疲労困憊(こんぱい)状態の日本に生まれた隙を一瞬で突くメキシコのしたたかさの前に屈し、セットプレーから3点を奪われた。

 「疲労から来る体の動きや判断の遅れは出ていた」と指揮官。それでも6試合で6人、同じ先発を使い続けた起用法への質問に対しては、「日本が勝っていくのに、まだまだ次を見越してできるところ(段階)ではない。もっと幅を広げるために準備しなければいけなかったかもしれないが、まだまだ世界の中で勝っていくためには、1試合1試合をフルで戦いながら次に向かっていくことが現実的なこと」とターンオーバーを選択しなかった理由を説明した。

 「誤算」は大会前からのFW上田綺世のケガや、ACL帰りのMF三笘薫のケガ。一方で「嬉しい誤算」もあった。当初はバックアップメンバーながら、大会規定の変更で22人のメンバーに昇格した林大地の急成長ぶりだ。終わってみれば5試合に先発したFWについて、「この短期間でこんなに成長するんだなってくらい、練習を通してもプレーの幅やクオリティーも上がっていって、周りとの連係も凄く高まっていった。選手って凄く可能性があるんだなっていうのは見させてもらった」と評価した。

 A代表と五輪代表との兼任体制は、メキシコ戦を持ってゴールを迎えた。今後はA代表に一本化し、W杯カタール大会アジア最終予選に向けての準備を始めていく。就任以来掲げ続けた2世代の融合に手応えをにじませ、「1チーム2カテゴリーのラージグループのレベルアップがさらに進んだ。最終予選に向けてより質の高い選手が選べる」と五輪世代の突き上げに期待を膨らませた。

 一方で、準決勝で延長戦の末に敗れたスペインやメキシコのように、今後、日本が五輪でメダルを獲得するためには「五輪経由のA代表ではなくて、A代表経由の五輪からさらにまたA代表に上がっていくのでなければ、最終的にメダルを獲る結果を得るのは難しい」と痛感。「若い世代からもっともっとA代表で経験を積んでもらえるように選手を育てていかなければいけないと凄く感じた。今後はA代表だけの仕事になるが、若い世代をどう見ていくかは考えていかなければいけない」と語った。

おすすめテーマ

2021年08月07日のニュース

特集

サッカーのランキング

【楽天】オススメアイテム