霧のハプニングで幕が開けたW杯アフリカ予選 ホーム&アウェーの一部形骸化で苦闘の国も

2023年11月16日 19:57

サッカー

霧のハプニングで幕が開けたW杯アフリカ予選 ホーム&アウェーの一部形骸化で苦闘の国も
北中米3カ国開催の26年W杯公式ロゴ(FIFAのW杯公式ツイッターから) Photo By 提供写真
 サッカーの26年W杯北中米大会アフリカ予選が15日に開幕して4試合が行われ、A組のエチオピアはホーム戦でシエラレオネと0―0で引き分けた。エチオピアに国際規格を満たす競技場がないため、試合はモロッコで開催。霧の影響でハーフタイムが約1時間に及び、後半も2度にわたって計50分近く中断されるハプニングに見舞われた。
 アフリカ連盟は21年から各国で競技場の建設や改修を推し進め、国際規格を満たさない場合は国際試合を認めない方針。今回のアフリカ予選では15日から21日までの開幕2節で52試合が行われるが、実際にホームチームの国内で行われるのは29試合しかなく、残り23試合は中立地で行われる。会場としてはW杯招致に向けて施設を充実させて準備を進め、30年大会共催を勝ち取ったモロッコが人気で、エチオピアやブルキナファソなど7チームが開幕2節で9試合もの“ホーム戦”を行う。

 エチオピアが試合を行ったモロッコのアルジャディーダはエチオピアの首都アディスアベバから約5500キロ。ガンビアは16日に母国から6000キロ離れたタンザニアでブルンジとの“アウェー戦”を戦い、そのまま現地に滞在して4日後には同じ会場でコートジボワールと“ホーム戦”を戦う予定になっている。一部でホーム&アウェー制が意味を成さない状況となっているが、アフリカ・サッカー連盟は「これはサッカーではなく、インフラの問題。だからこそ各チームが“ホーム”で試合を行えるよう、各国政府にサッカーのパートナーになってもらう必要がある」と支援の必要を訴える。

 今回から自動出場枠が従来の5から9に増えるアフリカ予選は53チームが9組に分かれて争い、各組1位がW杯出場権を獲得。各組2位の上位4チームがプレーオフを戦い、勝者が大陸間プレーオフに進む。W杯出場を視界に入れる強豪国はホーム戦を国内で戦うだけに、中立地開催を強いられる一部の国にとっては負担増の厳しい戦いになりそうだ。

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