【高校サッカー】佐賀東 圧巻5発で公約達成 山口知事に「8強で人工芝」の約束取りつける

2024年01月03日 06:00

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【高校サッカー】佐賀東 圧巻5発で公約達成 山口知事に「8強で人工芝」の約束取りつける
<富山第一・佐賀東>勝利し、タッチをかわす佐賀東イレブン(撮影・光山 貴大) Photo By スポニチ
 【第102回全国高校サッカー選手権 3回戦   佐賀東5ー1富山第一 ( 2024年1月2日    駒沢 )】 佐賀東は逆転で5―1と富山第一を破り、初の8強入りを果たした。山口祥義佐賀県知事(58)と交わした「8強=人工芝」の約束を果たし、後輩たちに最高の置き土産。4日には佐賀県勢初の4強入りをかけ、堀越(東京A)と対戦する。
 佐賀東にとって“絶対に負けられない戦い”がそこにあった。

 オウンゴールで0―1とされたが、前半29分にMF右近がゴール正面から右足で右隅に決めて同点。その1分後には中盤の守備でボールを奪い、前線へのスルーパスに反応したのは大会初先発の西川葵。冷静にGKとの1対1を右足で決めた。

 「自分が勝利に導こうと思って臨んだ。決めるしかないと思いました」と西川葵。電光石火の逆転劇が流れを呼び、後半に3点を追加して終わってみれば5得点の大勝だった。

 3―4―3と中盤を厚くした富山第一に対し、佐賀東は4―4―2から4―3―3へとシステム変更。前線と中盤を厚くした。変更のキーマンが西川葵だった。「守備、攻撃のところで西川の良さが出た。全体的に前からという意図」と蒲原晶昭監督。佐賀大会もスタメンは1試合だけだった背番号7のサプライズ起用が、相手の攻撃の芽を摘み、カウンターの起点となった。

 試合後、蒲原監督は負けられない理由を明かした。「知事さんとベスト8になったら、人工芝を張ってくれるという約束があって。一番、プレッシャーを感じていた。これを乗り切れば佐賀東の未来が変わる。県立でクレーででこぼこの中でやっているので」。佐賀県の山口祥義知事とは数年前に「8強=人工芝」の約束をしたが、ついに13回目の出場で“壁”を突破した。

 殊勲の西川葵も「(3年生には)最後の大会でベスト8以上に行って、人工芝を残せたのはとても大きいと思います」と胸を張った。ただ、土のグラウンドはマイナスばかりではなかった。フィジカルや走力はでこぼこだからこそ、鍛えられたといい「俺たちの土の練習をなめんなというのはありますね」と地方の県立の誇りもまた、勝利につながった。

 4日の堀越との準々決勝に勝てば、佐賀県勢初の4強だ。ノルマをクリアした蒲原監督は言った。「準々決勝はかなり、力が抜けてやれると思う」。人工芝を手に入れ、重圧から解放されたイレブンは“令和のがばい旋風”に乗って、進む。

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