【高校サッカー】星稜 被災地の故郷に届けた「勇気」1点 友情応援に、山口「やる気が出ました」

2024年01月03日 05:30

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【高校サッカー】星稜 被災地の故郷に届けた「勇気」1点 友情応援に、山口「やる気が出ました」
<市船橋・星稜>試合後、市船橋応援団からエールを受ける星稜イレブン(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【第102回全国高校サッカー選手権 3回戦   星稜1ー4市船橋 ( 2024年1月2日    柏の葉 )】 星稜(石川)が市船橋(千葉)に1―4で敗れ、94回大会(15年度)以来の8強進出はならなかった。1日に発生した能登半島地震の影響で応援団が来られないアクシデントに見舞われたが、地元・石川県出身のMF山口晴(2年)が躍動。他校の応援を背中に受け、一時同点に追い付く1得点で被災地に勇気を届けた。
 遠く離れた地元への熱い気持ちが市船橋ゴールをこじ開けた。1点を追う前半29分、左サイドからのクロスをDFと競り合いながら左足で合わせて同点に追い付いた。スタンドに向かって駆け出すと「石川に届けという思いもあった。来られない人のためにも決められて良かった」と笑顔を見せた。

 試合前日の1日、震度7の強震が地元を襲った。河合伸幸監督(48)によると、夕食時には家族やチーム関係者の安否が確認できたため、選手は落ち着いて過ごせたという。「一生懸命戦う姿は見せようという話はしました」と河合監督。ミーティング後には選手だけで話し合いの場を持ち、絶対勝とうと気持ちを新たに臨んだ。

 地震の影響で来られなくなった星稜応援団に代わり、2回戦で敗退していた日大藤沢サッカー部の選手がスタンドを埋めた。SNSで状況を知った同部の応援団長・渡部瑠太さん(3年)が仲間に呼びかけて約50人が集結。横断幕をはじめ、黄色いゴミ袋をかぶって星稜カラーに染めたほか、市船橋から提供を受けたメガホン約350個も使って声援を送った。山口は「めっちゃ声も届いたし、やる気が出ました」と感謝の言葉を口にした。

 OBで元日本代表MF本田圭佑を擁した83回大会(04年度)と同じく市船橋に敗れた。ただ、この経験が今後につながるのは間違いない。次期エース候補の山口は「この戦いは自信になった。練習から覇気を持って、次も全国でプレーできるようにしたい」とさらなる成長を誓った。

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