日大 重量挙げ部 幹部が10年間金銭不正徴収 虚偽の書類で奨学生部員から授業料など徴収し私的流用

2024年07月13日 05:30

社会

日大 重量挙げ部 幹部が10年間金銭不正徴収 虚偽の書類で奨学生部員から授業料など徴収し私的流用
東京都千代田区の日本大学本部 Photo By 共同
 日大は12日、重量挙げ部で昨年までの10年間にわたり、金銭の不正徴収があったと発表した。部の幹部が指示し、入学金・授業料の一部または全部を免除されている奨学生の部員から、全額を徴収。幹部が免除額相当分の多くを私的に使っていた。大学は被害回復に向けた手続きを開始。部員が被害者であることを考慮し、部の活動は継続する。幹部の名前や役職は明らかにしていない。
 大学によると、重量挙げ部は入部予定の奨学生の保護者に対し、入学金・授業料の免除は「2年目から」などとする虚偽の入学案内や、請求書を送付。入部金と同時に、本来免除されるべき入学金・授業料を部の口座に振り込ませる悪質な手口だった。

 日大の重量挙げ部は五輪選手を輩出している強豪。パリ五輪でもOBで男子102キロ超級の村上英士朗(いちご)が日本代表入りした。

 大学側は、外部の弁護士による調査を経て、問題の幹部に対する「責任追及の手続きを開始した」という。今回発覚した期間より以前に同様の不正行為がなかったかも調べる。既に学費納入の手続きを改め、部側が入学金・授業料を受領することができない制度になったと説明。「再発防止に注力する」としている。

 日大は2018年にアメリカンフットボール部の「悪質タックル」が社会問題化。同部は昨年、部員の違法薬物事件で廃部となった。

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