森永卓郎氏 「自民総裁選の本当の勝者は岸田元総理」と私見 石破首相が誕生したのに?その理由とは

2024年10月07日 17:00

社会

森永卓郎氏 「自民総裁選の本当の勝者は岸田元総理」と私見 石破首相が誕生したのに?その理由とは
森永卓郎氏 Photo By スポニチ
 経済アナリスト・森永卓郎氏(67)が7日、文化放送「大竹まこと ゴールデンラジオ!」(月~金曜後1・00)に生出演。石破茂新総裁(67)が誕生した自民党総裁選について私見を述べた。
 森永氏は「自民党総裁選の本当の勝者は岸田元総理」とキッパリ。その真意を問われると、「岸田さんは立候補してないじゃんかって思われると思うんですけど、発足したばかりの石破政権も暗雲が立ちこめていて、誰に聞いても長期政権にはなり得ないと。なんで評判が落ちたかというと主に3つ(理由が)ある」とした。

 1つ目の理由は「リーダーシップの欠如」とし、「国会で十分な審議時間を取ってから解散総選挙だと言っていたのにいきなり最短27日投票と押し切られちゃった。閣僚のうち13人が初入閣。しかも派閥からの推薦で在庫一掃セールを受け入れざるを得ないくらい党内の基盤がないことが浮き彫りになってしまった」と指摘した。

 2つ目の理由は「経済音痴ぶり」と説明。「総裁選の時は日銀は政府の子会社ではない、独立の判断を尊重すべきだと。これを裏返すとどんどん金利を上げていくべきと言っていたのが、石破さんが当選した後に石破ショックという大暴落が起きた。すると金利は当面上げませんと。政府の子会社じゃないって言ってたじゃないかよという迷走ぶり」と厳しく語った。

 最後の理由は「独自の戦略を打ち出せなかったこと」とし、「石破さんは日米地位協定の改訂をやるんだと。これができたら凄いわけです。素晴らしいと思うが、なぜか一言も所信表明に出てこない」と断じた。

 続けて、「結局、石破さんでは何も変わらないのが分かったんですけど、ここで大きなパワーバランスの変化が起きた」と指摘。「石破総理が誕生した経緯ですが、総裁選の1回目の投票で高市早苗さんが思った以上の票を集めた。これに危機感を感じて何が何でも高市は避けないといけない。積極財政になるぞということで、消極的支持として石破総裁にしようとなった」と解説。

 高市氏を支持した麻生太郎氏に触れ、「この時に麻生元副総理は高市に票を入れろという指示を出した。でもキングメーカーとして麻生さんが支持したにも関わらず、高市さんは敗れちゃった。これは麻生さんが転落したわけです」と指摘した。
 
 さらに、石破陣営を支えた菅義偉元総理について言及し、「今回、石破さんの背後にいたのは当然管元総理。これから石破政権が短命に終わると、キングメーカーとしての管元総理の地位も落っこちるわけです」と説明した。

 森永氏は「キングメーカー2人が両方転落するのがこれから起こる。そこで誰が来るか。それが岸田文雄。ライバルが1人もいないんです。これからの日本は10年、20年単位で岸田文雄が支配する。岸田さんが代表を務めていた派閥は財務省とべったり。結局、財務省支配の日本がこのまま行くと続いて、増税、増負担、社会保障カットの3拍子そろった政策がこれからどんどん続いていく」と持論を展開。

 番組パーソナリティーの大竹まことが「これ以上増税されたらとんでもないことになる」と語ると、森永氏は「でも財務省は国民は絞れば絞るほど取れるんだぜって思ってる」と強調した。

おすすめテーマ

社会の2024年10月07日のニュース

特集

社会のランキング

【楽天】オススメアイテム