阿炎、白鵬から初金星!初顔で白星は日本出身力士初「やった」

2018年05月19日 05:30

相撲

阿炎、白鵬から初金星!初顔で白星は日本出身力士初「やった」
金星を挙げ、観戦に訪れた関係者に祝福される阿炎 Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所6日目 ( 2018年5月18日    両国国技館 )】 平幕の阿炎(あび)が横綱・白鵬を押し出し、初金星を挙げた。立ち合いのもろ手突きから一気に前に出て、全勝の横綱に土をつけた。白鵬が横綱に昇進して以降、初顔合わせで勝ったのは4人目で、日本出身力士では初めて。平幕の正代も初黒星を喫し、全勝は大関獲りの関脇・栃ノ心ただ一人となった。
 夢見心地だった。結びで初金星を奪い、乱れ飛んだ座布団が膝に当たった。そこで、ようやく実感が湧いた。「座布団が舞うのはテレビで見ていたが、自分が体験できるとは思わなかった。“やった”という気持ち。うれしくてしょうがない」。緊張した表情で32本の懸賞を受け取ったが、花道で出迎えた付け人とグータッチをした時には満面の笑みに変わっていた。

 迷いのない相撲が金星につながった。春巡業では出身地の越谷場所で白鵬に稽古をつけてもらったが、1勝12敗と歯が立たなかった。「小細工しても勝てる人じゃない。向かっていこうという意志が大事。立ち合いで先に立ったので、ちゃんと当たった気がする」。長いリーチを生かしたもろ手突きで先手を奪い、左上手を取れずに引いた白鵬を一気に土俵外に運んだ。白鵬が横綱昇進後、幕内で初顔合わせとなったのは阿炎で48人目。過去に勝ったのはいずれもモンゴル出身力士で、日本出身は30人目の挑戦で初勝利となった。

 阿炎のしこ名は、師匠の錣山親方(元関脇・寺尾)の幼少時の呼び名からつけられた。相撲内容も師匠譲りの激しい突き押し。土俵下の藤島審判長(元大関・武双山)は「寺尾関がかぶって見えた。さすが師弟」と錣山親方の現役時代の相撲を回想していた。

 家族にささげる勝利でもあった。横綱初挑戦だった前日の5日目が母・早苗さんの54回目の誕生日だった。「母の日に何もできていなかったので。帰ってすぐに電話したい」。1日遅れたものの、初金星はこれ以上ない最高のプレゼントとなった。

 ◆阿炎 政虎(あび・まさとら、本名=堀切洸助)1994年(平6)5月4日生まれ、埼玉県越谷市出身の24歳。錣山部屋。越谷市立西方小3年から相撲を始め、大相模中3年で全国3位。千葉県立流山南高では3年で高校総体16強。13年夏場所初土俵。今年初場所で新入幕を果たし10勝5敗で敢闘賞を獲得。1メートル87、132キロ。得意は突き、押し。趣味は漫画を読むこと。

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