阿炎 白鵬の次は豪栄道撃破 瞬時の判断で作戦変更 仕切りで「いくぞ、というの感じた」

2018年05月20日 05:30

相撲

阿炎 白鵬の次は豪栄道撃破 瞬時の判断で作戦変更 仕切りで「いくぞ、というの感じた」
叩き込みで豪栄道を破る阿炎(右)  Photo By スポニチ
 【大相撲夏場所7日目 ( 2018年5月19日    両国国技館 )】 上位陣と初対戦の場所で、平幕の阿炎が2日連続で殊勲の星を挙げた。豪栄道をはたき込みで転がし、6日目の白鵬戦の金星と合わせ1横綱1大関撃破となった。三役以上との対戦を終えて3勝4敗。新入幕から3場所連続2桁勝利へ可能性をつないだ。新小結の遠藤が休場したため、単独トップの関脇・栃ノ心は不戦勝で全勝をキープ。1敗は鶴竜、白鵬の両横綱と平幕の大翔丸、千代の国の4人となった。
初対戦の白鵬から金星を奪って知名度がアップした阿炎は、この日も帰り際にもみくちゃにされた。国技館の外にも多くのファンが待ち受け、できる限りサインなどに応じた。歴戦の先輩を差し置き、この2日間は阿炎が主役の座を奪った。

 もろ手で突いてからのはたき込み。一気に押し出した白鵬戦と比べれば物足りない内容だが、冷静な観察力があったからこその勝利だ。豪栄道の仕切りを見て「いくぞ、というのを感じた」という。一気に出ずに、瞬時の作戦変更で大関撃破。「相手が見えていたからできたこと。あの勝ち方だが、勝ったのは自信になる」と前向きに捉えた。

 白鵬を破った前日は母・早苗さん(54)に電話をかけた。「泣いていて何を言っているか分からなかった。自分も泣いてしまった」と涙で喜びを分かち合った。ただ、余韻に浸っても祝杯を挙げることはなかった。ハチミツにレモンを漬けていたものを水で割って飲み、この日に向けて疲労回復に努めた。

 師匠の錣山親方(元関脇・寺尾)譲りの突き押し相撲。その師匠は「まだ突っ張りのリズムが取れていない。ボチボチ」と手厳しいが、伸びしろを感じているからの言葉でもある。上位戦を終え、残り8日間。真価を問われる戦いが始まる。

 入幕2場所目の春場所は3勝4敗から10勝まで伸ばした。新入幕から3場所連続2桁勝利となれば、昨年秋場所の阿武咲に続いて15日制(49年夏場所以降)では2人目の快挙となる。「そこは狙っている」。今場所も7日目を終えて3勝4敗。大逆襲を再現しようという気持ちでいっぱいだ。

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