八村、本拠地デビュー 自己最多23点を記録「まだまだ強くなれると思う」

2019年11月01日 05:30

バスケット

八村、本拠地デビュー 自己最多23点を記録「まだまだ強くなれると思う」
ロケッツ戦でシュートを放つ八村(AP) Photo By AP
 ウィザーズのドラフト1巡目新人の八村塁(21)が30日、地元ワシントンで開催されたホーム開幕戦のロケッツ戦で23得点5リバウンドと奮闘した。開幕から4試合連続の先発で35分31秒出場して、自己最多得点を記録。壮絶な撃ち合いの末に158―159で敗れたが、過去3戦で8本全て失敗していた3点シュートを3本決めた。次戦は2日午後8時(日本時間3日午前9時)からホームでティンバーウルブズと対戦する。
 シビれる時間帯にボールがこぼれてきた。158―159、終了までの残り時間は2秒4。ロケッツのハーデンの失敗したフリースローのリバウンドを八村がつかんだ。攻撃に転じようとした瞬間、ウエストブルックにボールを叩かれて終了のブザー。コートに倒れ込み「悔しい負け方。こんなハイスコアは経験がない。ディフェンスやリバウンドで、もう少しできることがあった」と唇をかんだ。

 新人としては十分な働きだったが、トップとの差も痛感した。開幕から3試合で8本全てを失敗していた3点シュートを3本全て成功。鮮やかなフェードアウェーからシュートを沈めるなど自己最多23点を記録した。一方で勝負どころ第4Qの存在感は希薄。守備では残り3分11秒にマッチアップした17~18年MVPのハーデンに3点シュートを決められ、攻撃もボールに絡む機会が激減した。

 終盤に得点を量産し、59得点を挙げたハーデンや、味方のビールの背中はまだ遠い。「ハーデンは止め方が少し分からない。近づけばファウルを取られるし、遠ければ3点シュートを打たれる」と首をひねり「ブラッド(ビール)は1年で30、40億円もらっている。勝負どころでその人がボールを持たなくて誰が持つんですかという感じ。僕はルーキー。そういうところはプロの世界なので理解している」。淡々とした言葉の裏に、悔しさがにじんだ。

 この日は骸骨の全身タイツにナショナルズのユニホームを羽織った姿で会場入り。前夜に仲間内で開催されたハロウィーンパーティーを欠席した罰だった。ポーズを決めて報道陣のフラッシュを浴びるなどノリノリだったが、試合後は複雑な思いが交錯。「負けたけど良いゲームだった。改善点はたくさんあるので、まだまだ強くなれると思う」。デビューから、まだ4試合。少しずつ経験値を上げてスターへの階段を上がっていく。



《大勢の日本人に日本語であいさつ》 本拠デビューを飾る八村の雄姿を見ようと、アリーナには多くの日本人が駆け付けた。ワシントンの日本人会も210席を確保。八村は試合前には大黒柱のビールとともに観衆の前に立ち、日本語で「日本からたくさんの人が来てくれてうれしいです。今季はもっとよくなると思うので、応援よろしくお願いします」とあいさつしていた。

《MLBワールドシリーズ・ナショナルズと同時刻試合開始》 この日はワシントンを本拠とする大リーグのナショナルズが、テキサス州ヒューストンでアストロズとのワールドシリーズ最終第7戦を戦った。バスケットと同時刻にスタートした。NBAチームの開幕戦とワールドシリーズに出場する2チームのフランチャイズが同じになったのは、10年ぶり3度目。終了はNBAの方が早かったため、試合後もアリーナを開放して大型画面で大リーグの中継を流した。八村は「野球が良い感じで勝っている。スポーツ全体でDCが盛り上がっているので、僕もバスケでDCを盛り上げていきたい」と語った。

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