横綱・白鵬がコロナ感染 協会は初場所開催する方針も状況厳しく

2021年01月06日 05:30

相撲

横綱・白鵬がコロナ感染 協会は初場所開催する方針も状況厳しく
稽古後に言葉を交わす鶴竜(左)と白鵬 Photo By 代表撮影
 日本相撲協会は5日、横綱・白鵬(35=本名・白鵬翔、宮城野部屋)が新型コロナウイルスに感染したと発表した。3日に嗅覚異常の症状を訴え、PCR検査で陽性反応を示したため、保健所の指導で入院。10日に初日を迎える初場所(両国国技館)の休場が決定的となった。7日にも1都3県に緊急事態宣言が発令される見込みで、第一人者の感染発覚で場所開催を目指す協会に衝撃が走った。
 相撲協会によると、白鵬は3日に嗅覚異常の症状を訴えたため、医療機関でPCR検査を受診。5日に陽性反応が判明し、保健所の指導で入院したという。白鵬の初場所出場について、芝田山広報部長(元横綱・大乃国)は「それはもう難しい。ないと思う」と話し、4場所連続の休場は決定的となった。

 白鵬は11月場所後に横綱審議委員会から引退勧告に次いで重い「注意」を決議された。先月は国技館での合同稽古に参加するなど、懸命の調整を続けていた。12月24日の力士会では、白鵬自身が尾車事業部長(元大関・琴風)に通常の出稽古再開を強く要望したというが、皮肉な結果となった。

 相撲協会は出稽古の禁止に加え、原則として外出を禁じるなど、厳しい感染対策を徹底してきた。それでも年末から感染者は増え続け、立浪部屋や荒汐部屋でクラスター(集団感染)も発生。番付の頂点に立つ横綱までが休場に追い込まれる緊急事態に、協会関係者は「横綱はインパクトが大きすぎる。場所のムードが下がる」と懸念した。

 相撲協会は初場所のチケットを6日午後5時までで売り止めとすることを決め、当日券の販売は取りやめた。芝田山広報部長は「明日まで売りますよというのは、協会としても何かない限りは通常開催をしますよという、そういう意味もある」と説明した。協会はあくまで初場所を開催する方針だが、白鵬が接触したと考えられる宮城野部屋の力士らの集団感染が発覚した場合には、難しい判断を迫られることは必至。いずれにせよ、角界は厳しい状況に直面している。

 【角界とコロナ】☆20年11・26 初場所の開催概要を発表。1日当たりの席数の上限は約5300人に。

 ☆12・4 外出には師匠の許可を取った上で行動記録を付けることなど、新たな行動指針を通達。

 ☆12・10 立浪部屋の幕下以下3力士の新型コロナ感染を発表。

 ☆12・11 立浪部屋で幕内・天空海ら7人が感染したと発表。

 ☆12・15 湊親方の感染を発表。

 ☆12・17 湊親方が入院。

 ☆12・18 国技館で合同稽古が始まる。

 ☆12・19 立浪部屋の幕下以下力士1人が感染したと発表。同部屋で11人目。

 ☆12・24 湊親方が退院。

 ☆12・26 立浪部屋の力士全員がこの日までに退院。

 ☆12・31 荒汐部屋の幕内・若隆景の感染を発表。

 ☆21年1・1 荒汐親方、十両・若元春ら荒汐部屋の11人が感染したと発表。

 ☆1・4 湊部屋の幕内格行司・木村元基の感染を発表。

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