渡部暁斗 複合個人ラージヒルで銅メダル 3大会連続の表彰台に「かすかな希望は見えた」

2021年03月06日 05:30

ノルディック複合

渡部暁斗 複合個人ラージヒルで銅メダル 3大会連続の表彰台に「かすかな希望は見えた」
複合男子個人ラージヒルで銅メダルを獲得し、笑顔の渡部暁斗 Photo By 共同
 【ノルディックスキー世界選手権第8日 ( 2021年3月4日    ドイツ・オーベルストドルフ )】 複合男子個人ラージヒルで渡部暁斗(32=北野建設)が銅メダルを獲得し、日本勢で初めて世界選手権の個人種目で3大会連続の表彰台に立った。前半飛躍(ヒルサイズ=HS137メートル)は137・5メートルで2位につけ、22秒差で迎えた後半距離(10キロ)は終盤まで2位争いを繰り広げた。前半首位の19歳のヨハネス・ランパルター(オーストリア)が初優勝。前半4位の山本涼太(23=長野日野自動車)は10位だった。
 3大会連続の表彰台にも渡部暁に満足感はなかった。悲願の世界一にまたも届かず、32歳のベテランは「かなり遠い金メダルではあった。出場できる世界選手権が(残り)少なくなる中、どうしても金を獲りたいという気持ちが残ってしまう」と胸中を明かした。
 前半飛躍はヒルサイズを0・5メートル上回り、2位につけた。首位のランパルターから22秒差で出た後半距離は序盤から積極的に追うも差は縮まらず、渡部暁より15秒遅れでスタートした前半3位のリーベル(ノルウェー)との2位争いも、スパートに付いていく余力は残っていなかった。

 ただ、復活の兆しは見えつつある。今季のW杯は荻原健司に並ぶ日本勢最多19勝目を挙げ、表彰台も6度。「自分でも驚いている」という復調を裏付ける銅メダルになった。

 個人での金メダルは来年の北京五輪に持ち越しとなったが「形あるものを残せたうれしさはある。やり方次第で30歳を超えても戦う方法はあるという、かすかな希望は見えた銅かな」と強調。1年後へ確かなきっかけをつかんだ。

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