服部道子氏「ポテンシャルの高さ見せた 笹生の“剛と柔”」

2021年06月06日 02:30

ゴルフ

服部道子氏「ポテンシャルの高さ見せた 笹生の“剛と柔”」
ポテンシャルの高さを見せた笹生(AP) Photo By AP
 【米女子ゴルフツアー 全米女子オープン第2日 ( 2021年6月4日    カリフォルニア州 オリンピック・クラブ=6486ヤード、パー71 )】 【服部道子 メジャーの風】オリンピック・クラブは女子の試合会場の中では、かなりタフなコースです。フェアウエーは狭く、前後左右に傾斜していてアンジュレーションがあり、ティーショットに重圧がかかります。特にラフは深くて密集していてやっかいです。グリーンも小さく、うねっていて、砲台なので少しでも曲げてしまうとボギー以上を覚悟しなければならなくなります。
 そのラフに多くの選手が苦しみましたが、笹生選手は逆にラフに入れた5、6番でバーディーチャンスをつくっていました。彼女はラフから打つときにフェースを少し開いて手首を柔らかく使ってコック(手首に角度をつける動き)を早めに行っています。そうすることで高い位置から鋭角に振り抜き、ラフの抵抗を少なくしてキャリーでグリーンを捉えていました。体を十分に捻転させダウンスイングでのタメもしっかりできているので、パワーを伝えやすくなり、高弾道の重い球質でアンジュレーションのあるグリーンでも止めやすくなります。

 剛と柔。1番でグリーンエッジからの寄せをパターを使わず、ウエッジでチップインパーを拾ったクラブ選択も落ち着いていて、見事でした。この日は改めて笹生選手のポテンシャルの高さを感じさせられました。決勝ラウンドが楽しみです。(東京五輪日本代表女子コーチ)

おすすめテーマ

2021年06月06日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム