陸上車いす男子100メートル・大矢が銀 日本勢25年ぶり快挙!10年前他界の母にささげた

2021年09月04日 05:30

陸上

陸上車いす男子100メートル・大矢が銀 日本勢25年ぶり快挙!10年前他界の母にささげた
米国選手(右)と激しいデッドヒートを繰り広げる大矢(撮影・木村 揚輔) Photo By スポニチ
 【東京パラリンピック第11日・陸上 ( 2021年9月3日    国立競技場 )】 陸上男子100メートル(車いすT52)は初出場の大矢勇気(39=ニッセイ・ニュークリエーション)が17秒18で銀メダルを獲得。同種目男子のメダルは96年アトランタ大会で銀メダルを獲得した畝康弘以来、25年ぶりの快挙となった。
 得意のロケットスタートを決めた。号砲と同時に抜け出すと、中盤までトップを独走。ゴール直前に優勝したレイモンド・マーティン(米国)に抜かれたが「自分が出せる力は発揮できた」と銀メダルを誇った。

 コロナ下で自己ベストを3度更新するなど急成長。国立競技場と同じ素材のトラックでトレーニングを積み「(国立は)自分に合ったトラック。反発もあって相性も良い」と準備万端だった。

 10年前にがんで他界した母親に贈る銀メダルだった。24歳で陸上を始めてから16年。陸上へのきっかけをつくってくれた恩人にようやく良い報告ができた。「金メダルを獲って母に見せたかった。色は違うけど、喜んでもらえると思う」としみじみと語った。

 ◇大矢 勇気(おおや・ゆうき)1981年(昭56)11月20日生まれ、兵庫県西宮市出身の39歳。15歳で脳腫瘍を発症し、脳に高次機能障がいを負うと、その1年後に転落事故で脊髄を損傷し、05年に陸上競技を始めた。当初は中長距離だったが短距離転向で才能が開花。19年ドバイ世界選手権4位。今年7月にアジア記録を更新した。
 

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