新横綱・照ノ富士が全勝ターン!15日制では史上6人目 玉鷲を寄り切り単独首位守る

2021年09月20日 05:30

相撲

新横綱・照ノ富士が全勝ターン!15日制では史上6人目 玉鷲を寄り切り単独首位守る
玉鷲(左)と対戦する照ノ富士。寄り切りで下す Photo By 共同
 【大相撲秋場所8日目 ( 2021年9月19日    両国国技館 )】 横綱・照ノ富士が玉鷲を寄り切り、初日から8連勝で勝ち越して単独首位を守った。新横綱の勝ち越しターンは17年春場所の稀勢の里以来で、1場所15日制となった49年夏場所以降では6人目。大関陣は正代が琴ノ若の上手投げに屈して痛い3敗目。カド番の貴景勝は大栄翔をはたき込んで4勝目を挙げ、星を五分に戻した。照ノ富士を追う1敗は平幕・妙義龍がただ一人。2敗は御嶽海ら5人。
 今場所初めてといっていいピンチだった。照ノ富士は玉鷲の攻撃に土俵際へ追い込まれながらも逆転勝ち。昇進場所を一人横綱で迎えた重圧に押しつぶされず、3場所連続のストレートで給金を直した。「まだ終わったわけではない」と、無敗は当然といわんばかりに素っ気なく話した。

 右を差しにいったところを玉鷲に左おっつけでいなされた。右喉輪でのけ反り、俵に詰まったが、そこから懐の深さを発揮した。前まわしを離さず、もろ差しから逆襲の寄りで勝負をつけた。「冷静に取れたかなと思う」と平然。八角理事長(元横綱・北勝海)は「新横綱で立派だ。相撲も落ち着いている」と土つかずの前半を褒めた。

 背負う名前の偉大さに負けない全勝ターンだ。照ノ富士のしこ名は伊勢ケ浜部屋の大先輩に当たる照国と、師匠の伊勢ケ浜親方が現役時代に名乗った旭富士に由来する。新横綱の場所で照国は15日制定着前の1943年春場所に初日から13連勝。旭富士は90年秋場所で12連勝した。同親方が「横綱になってほしいから」と説明した名前で、弟子がしっかり最高位を務めている。

 過去の両雄は新横綱場所を制覇できなかった。照ノ富士を追う1敗は平幕の妙義龍1人で、横綱・白鵬の不在や3敗以上を喫している2大関の不振を考慮すると、賜杯獲得の可能性は十分だ。8月に日本国籍を取得したモンゴル出身の横綱が、先人からの伝統を受け継ぎながら歩みを進めている。

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