黒星発進の天理大 わずか1トライ力負け 昨季主力9人の穴に故障禍、新チーム立て直し課題

2021年09月20日 05:30

ラグビー

黒星発進の天理大 わずか1トライ力負け 昨季主力9人の穴に故障禍、新チーム立て直し課題
<近大・天理大>後半、突進を阻まれる天理大・奥田(中央)(撮影・坂田 高浩) Photo By スポニチ
 【関西大学ラグビーAリーグ   天理大7ー23近大 ( 2021年9月19日    長居スタ )】 昨季日本一で、関西5連覇中の天理大が初戦で近大に7―23で敗れた。15年最終節の同大戦以来の敗戦で、リーグ戦の連勝は32で止まった。昨季5位の立命大は、同4位の関学大から6トライを奪い、43―24で圧倒。4トライ以上で得るボーナス点付きの勝利をした。
 この5年、圧倒的な力で関西の頂点に君臨した天理大が敗れた。奪ったトライは1つだけ。それも、後半3分にロックのバカタがこぼれ球を拾って60メートルを駆けたもので、崩した形は1本もなかった。16年開幕戦から続いたリーグの連勝が32でストップした。

 「前半、チャンスで取り切れずにズルズルいってしまった。後半は反則が多かった。自分たちで相手にチャンスをつくってしまった」

 フッカー佐藤康主将は敗戦を受け止めた。7点を追う前半25分すぎ、敵陣深くでのラインアウト。主将のスローイングがミスとなり、絶好機を逃した。5連覇中、常に優勢を保った「接点」と「スクラム」で、近大に上回られた。攻撃にテンポが出ず、小松節夫監督は「ブレークダウンで予想以上にプレッシャーをかけられた。そこでミスが出た」と力負けを認めた。

 昨季は初の日本一に輝いた。主力9人が抜けて迎えた新チームは、春から故障禍に悩まされた。開幕を迎えても負の流れが続く。経験があるプロップ高橋、金山、FW第3列の服部、山村が開幕戦に不在。1年生ハーフ団をはじめ、リーグ戦初先発が9人もいた。フレッシュな布陣は、近大の鋭い出足の守備に苦しんだ。打開策を見つけられず、後半は攻撃が単発になった。

 小松監督は「いつかは負ける。残念だけど、次に向けてどうチームをつくるか」と立て直しを誓った。指揮官には、8シーズン前の13年度の苦い記憶がある。主力が抜けてリーグ4連覇を逃し、6位に沈んだ。当時とは違うことを、これからの戦いで証明する。(倉世古 洋平)

 ▽天理大の連勝 32連勝中の1試合平均得点は57・7点、同平均失点は9点で、関西リーグでは圧倒的な力を見せた。近大戦も、16年54―5、17年42―27、18年50―0、19年68―13、20年50―0とスコアを広げて勝利した。

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