岩田 逃げ切り今季初優勝、ツアー4勝目 母校・仙台育英の甲子園決勝にエール

2022年08月22日 05:20

ゴルフ

岩田 逃げ切り今季初優勝、ツアー4勝目 母校・仙台育英の甲子園決勝にエール
優勝しウオーターシャワーで祝福される岩田(撮影・西尾 大助) Photo By スポニチ
 【男子ゴルフツアー 長嶋茂雄招待セガサミー・カップ最終日 ( 2022年8月21日    北海道 ザ・ノースカントリーGC=7178ヤード、パー72 )】 仙台育英高OBの岩田寛(41=フリー)が6バーディー、1ボギーの67で回り、通算19アンダーで今季初優勝した。首位で出ての逃げ切りは、ツアー4勝目で自身初。22日に甲子園で初Vを懸けて決勝を戦う母校へ、強力なエールとなる戦いぶりだった。大槻智春(32=真清創設)が通算17アンダーで2位に入った。
 8メートルのバーディーパットに勝負をかけた。9番パー5。第1打を右に曲げた岩田は3オンも距離を残した。一方、2打差猛追の大槻は2オンのイーグルチャンス。勝負の分岐点。先に難解なスライスラインをねじ込み、重圧をかけたのは岩田だ。「あれが大きかった」。大槻が2メートルを外す。両者ともバーディーとなったが、流れは完全に岩田に傾いた。

 同大会では7年ぶりV。岩田は「優勝の記事を(仙台)育英の子たちにも見てもらいたい」と願った。22日、甲子園で決勝を戦う母校の仙台育英に少しでも勇気を届けたい。実は7年前も母校は甲子園の決勝に進んだ。当時は“アベックV”を逃したが運命的な巡り合わせで再びチャンスは巡ってきた。

 岩田も中学までは野球少年だった。だが中3秋からスケボーに熱中。当時、トップアマの父に野球を辞める理由を説明するため、とっさに「ゴルフをする」と言い高校のゴルフ部に進んだ経緯がある。そんな男が41歳の今も頂点を走り、米ツアー再挑戦の夢も持つ。「自分を信じて戦ってほしい」とエールを送った。

 この日、不調だった1Wを、パターでカバーした戦いぶりも、母校への強いメッセージだ。無口で愛想もなく優勝の瞬間でさえ笑みもなし。ただ主催者の勧めで中ジョッキを一気飲みした後の会見で話題が母校に及ぶと、冗舌になった。「甲子園にも行きたいけど人混みが苦手なんで…。テレビで見ます」。笑わない男の熱い部分が、ほほ笑ましかった。

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