22歳の河本力が接戦を制しツアー初優勝「こんなに苦しいとは」姉・結に続くきょうだいV

2022年08月28日 16:20

ゴルフ

22歳の河本力が接戦を制しツアー初優勝「こんなに苦しいとは」姉・結に続くきょうだいV
<KBCオーガスタ最終日>初優勝を飾りカップを手に笑顔の河本(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【男子ゴルフツアー Sansan・KBCオーガスタ最終日 ( 2022年8月28日    福岡 芥屋GC=7191ヤード、パー72 )】 最終ラウンドが行われ、1打差2位から出たツアールーキーの河本力(りき、22=フリー)が5バーディー、3ボギーの70で回り、通算16アンダーでツアー初優勝で飾った。大会最年少優勝記録。日本女子ツアー1勝の姉・結(23)に続く4組目の「きょうだいV」となった。
 最終18番。河本は沈めれば優勝が決まる3メートル、スライスラインのバーディーパットをねじ込んだ。力を出し尽くしたように天を仰ぎ、そして右拳を突き上げた。「最終日最終組が初めてで、こんなに苦しい戦いとは知らなくて」。1打差の接戦を制し、逆転でのツアー初優勝をつかんだ。

 「素直にうれしいです。凄い緊張して、凄い震えていました。今までサポートしてくれた人たちがいなかったらこの優勝はない。感謝してもしきれないくらいです」。そう言って、何度も涙を拭った。

 最終日に1打差を追うのは、昨年のパナソニック・オープン以来だった。日体大の1年後輩の中島啓太と同じ4位で迎えながら、無理な攻めを繰り返し20位に終わった大会。アマチュア優勝した中島との違いはなんだったのか。「アグレッシブを超えた攻めをしていた」。プロになった今、冷静なマネジメントを心がけ、それが初勝利へとつながった。

 愛媛県松山市出身。姉・結の背中を追って7歳からゴルフをはじめた。その結が19年の日本女子ツアー、アクサ・レディースで初優勝した際にはキャディーを務めた。最終日のスタート前に転倒。クラブを守るために手をついて流血しながらも、両手に軍手をつけて勝利をサポートした姉思いの22歳だ。シーズン開幕前も、宮崎で一緒に合宿をして腕を磨いた。「明日(28日)は姉の誕生日なので、いい誕生日プレゼントになったと思います。勝ったことを伝えて、今日の夜に会うので、いろいろ話しをしたいと思います」とうれしそうに言った。

 身長1メートル83、今季ここまで全体1位の平均飛距離323・75ヤードを誇る将来性豊かな大型ルーキー。「これから2勝、3勝と挙げていけるような強い選手になる。いずれはアメリカでメジャー優勝したいと思っているので、応援を宜しくお願いします」と力を込めた。その第一歩となるツアールーキー一番乗りでの初優勝となった。

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