【日大アメフト部】大学“ブランド”また失墜 林真理子理事長の組織改革さなか…関係者も衝撃

2023年08月04日 04:40

アメフト

【日大アメフト部】大学“ブランド”また失墜 林真理子理事長の組織改革さなか…関係者も衝撃
<日大大麻関連>車に乗り無言で日大本部を出る林真理子理事長(後列) Photo By スポニチ
 日大アメリカンフットボール部員の違法薬物所持の疑いが浮上したことを受け、関係者の間に衝撃が広がっている。
 日大では2018年の同部の悪質タックルを巡る問題に加え、21年には田中英寿元理事長の脱税事件など、不祥事が相次いだ。21年12月に田中元理事長が辞任し、22年7月に初の女性理事長として林真理子氏が就任。「新しい日大をつくる」というモットーを掲げ、組織改革を目指してさまざまな施策を行ってきた。

 1889年の創立以来、全て男性だった理事24人のうち、女性を8人登用。外部人材も積極的に迎えた。組織の透明化を目指し、過去の不正を検証する特別調査委員会を設置。約1カ月前に行った会見で林氏は、イメージ回復への改革について「今は6合目」と表現。「日大生がプライドを持てるようにしたい」と、さらなる改革への意欲を示していた。

 そんな直後に起きた事件。現役生も大きなショックを受けている。今月は長期インターンなどが開催され、学生の就職活動が動き出す時期。同校の3年生は「これからというタイミングで、就活に不利になるのでは。一部がやっていることなのに、全体が悪く見られる」と悲痛な声を上げる。就活で一連の不祥事について質問されたという4年生は「いまだに尾を引く事件なんだと実感したばかり。また悪いイメージに逆戻りで、本当に残念」と肩を落とした。

 再び“日大ブランド”の失墜が懸念される中、同校OBは「事実をしっかりと調査した上で、林理事長から明確な説明が欲しい」と話す。今後の対応に注目が集まる。


 ≪覚せい剤と大麻 両方所持で起訴なら 懲役1年6月執行猶予つき≫ 覚醒剤取締法違反(使用、所持)の罪で起訴された場合、非営利目的なら「10年以下の懲役」、営利目的で輸入などをしていた場合は最高刑で無期懲役。大麻取締法違反(所持)の罪は非営利目的なら5年以下、営利目的なら懲役7年以下、さらに200万円以下の罰金が併科される場合がある。

 覚醒剤と大麻を両方所持し、それぞれの罪で起訴された場合の量刑について、東京地検特捜部副部長の若狭勝弁護士は「初犯で覚醒剤1回分ぐらいの量なら懲役1年6月で執行猶予がつく。大麻は少量ならそれほど量刑にカウントされないだろう」とみる。単独所持でも共同所持でも量刑には影響がないという。


 ≪大学スポーツ部と違法薬物≫

 ▽追手門学院大アメフト部 18年11月、主将が大阪府の自宅で大麻を所持した疑いで友人とともに逮捕。主将は有罪判決を受けた

 ▽日大ラグビー部 20年1月、部員1人が渋谷区内の路上で大麻を所持したとして現行犯逮捕。無期限活動停止で3月に活動再開

 ▽東海大野球部 20年10月、硬式野球部の複数部員が大麻を使用。外部からの通報で大学側が調査。無期限活動停止とし、翌年2月に活動再開

 ▽近大サッカー部 20年10月、部員5人が大麻使用と発表。別の部員からコーチに申し出があり、5人が名乗り出た。無期限活動停止とし、翌年8月に活動再開

 ▽東農大ボクシング部 今年7月、部員2人を含む3人が大麻取締法違反(営利目的所持)の疑いで逮捕。同8日からの関東大学リーグ戦を辞退し、12日から無期限活動休止を発表

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