日大アメフト部は当面出場資格停止 リーグ戦参加意向も…関東学連「現状では出場させることはできない」

2023年08月10日 23:24

アメフト

日大アメフト部は当面出場資格停止 リーグ戦参加意向も…関東学連「現状では出場させることはできない」
8日に会見した日大・林真理子理事長 Photo By スポニチ
 違法薬物事件に揺れる日大アメリカンフットボール部について、関東学生アメリカンフットボール連盟(広田慶理事長)は10日、オンラインで臨時理事会を開き、「当面の間の出場資格の停止」とすることを決定した。9月2日に開幕する関東大学リーグ1部上位「TOP8」のリーグ戦、法大戦(9月2日)は中止となる。
 同連盟によると、日大は「TOP8」のリーグ戦に参加したいとの意思を9日に表明。この日、同部の中村敏英監督から説明を受けたが、同連盟は「現状では試合に出場させることはできない」と判断。今後規律委員会が調査を進め、最終的に理事会で処分が追加される可能性もあるという。

 同連盟は処分の理由として
(1)日大アメフト部側から、逮捕された部員以外の部関係者全員が違法薬物に潔白であると保証できない旨が示されたこと
(2)逮捕された部員以外の部の関係者に違法薬物を使用した者が存在している疑いが払拭できないこと
(3)再発防止策の提示ならびにその実施がなされていないこと
(4)部関係者(指導者、学生を含む)の責任の所在が明らかでないこと
の4点を挙げ、「連帯責任を求める方針はありませんが、本件はその方針に則った上でも、これまで日大アメフト部が十分な事実の解明をなさず、かつ、同部が責任の所在を明確化していないため、現段階では同部全体を処分せざるを得ず、これは連帯責任以前の問題であると考えます」と説明。

 「当連盟がミッション(フットボールの使命)に掲げる『学生一人ひとりの人間的な成長を支え、大学スポーツの本質を追求し、豊かな未来を描く』に照らしても、現状では日大アメフト部を試合に出すことはできないと判断します」と見解を示した。

 「TOP8」のリーグ戦、9月2日の法大との開幕戦は中止。それ以降の試合については各試合日の1カ月前を期限とし、上記4点について同部がクリアしたと連盟が認めた場合、リーグ戦出場を許可するという。その場合でも日大の試合は参考試合とし、対戦相手含めて勝敗はカウントしない。対戦相手は負傷者続出などチーム事情によっては参考試合を行わなくてもよいという。1部リーグ「BIG8」との入れ替え戦は別途理事会で議論して決定する。

 今月5日、アメフト部の3年生部員が覚醒剤と大麻を所持していた疑いで逮捕され、同部は同日から無期限活動停止処分に。関東学生連盟はリーグ戦に参加するかどうかの回答期限を9日に設定していた。日大はこの日、無期限活動停止処分の解除を発表。「個人の問題を部全体に連帯責任として負わせることは、競技に真剣に取り組んできた多くの学生の努力を無に帰する」とし、逮捕された部員1人のみ処分を継続するとした。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2023年08月10日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム