バレー男子新必殺技「藍のフェイクセット」! 石川「日本の武器の一つ」 トルコにストレート完勝

2023年10月05日 04:15

バレーボール

バレー男子新必殺技「藍のフェイクセット」! 石川「日本の武器の一つ」 トルコにストレート完勝
<日本・トルコ>第2セット、ブロックを決め喜ぶ高橋藍(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【パリ五輪予選   日本3-0トルコ ( 2023年10月4日    東京・国立代々木競技場 )】 第1セット序盤は互いにサイドアウトを取り合う展開。均衡を破ったのはビッグプレーだ。8―7から関田が上げたパスを空中の高橋藍が打つと見せかけてトス。西田が打ち込み最初のブレークを奪った。アタッカーがスパイクを打つふりをして味方にトスを上げる。相手を欺くフェイクセット。他のチームもやらないわけではないが、器用な選手が多い日本の得意技だ。
 自身もレパートリーに入れている石川は「日本の武器の一つ。決まれば会場の雰囲気も変わる」と話す。トルコ戦もそのシナリオ通り。西田の1点で波に乗ると、5連続得点で一気にリードを広げた。

 競り合いとなった第3セットでも15―15からフェイクセットを披露。高橋藍がスパイクを打つそぶりからトス。西田の強打が相手のミスを誘発。終盤の連続得点につながった。

 2戦目で格下のエジプトに逆転負けし、もう負けられない状況になった。しかし、チュニジアに快勝し歯車がかみ合ってきた。トルコは強力なアタッカーを擁す難敵で8月の親善試合では敗れている。だが、サーブで崩し良い形をつくらせなかった。フェイクセットの得点は日本らしさを取り戻した証。石川は「かみ合ってきたから流れよく勝てた」と話した。

 チーム最多15得点の西田は「後がない中で全員でバレーをしっかりやっていくことを体現できたことがうれしい」と連係プレーに好感触を感じている。

 腰痛で出遅れた石川も復調してきた。練習量を落とした影響で筋力が戻っていない中で14得点を挙げたエースは「1、2戦目は僕が点を取れなかったので難しい展開になった。日に日にパフォーマンスが上がっている」とうなずいた。

 あす6日からセルビア、スロベニア、米国と強豪との3連戦に挑む。石川は「この後の3戦でベストパフォーマンスを出すことをチームとして取り組んできた。まだまだ上げられる」と先を見据えた。


 ≪関田「もっとできる」≫セッターの関田が、巧みな配球でストレート勝ちに貢献した。「相手がブロックの良いチームで背も高かったので、流れの中でどう組み立てるか考えていた」と言うように、ミドルに集める時間帯もあれば、終盤は石川や高橋藍のバックアタックを多用する場面も。ラスト3連戦へ絶対的司令塔は「僕自身はもっとできる。これから3戦しっかり勝ちにいくので、もっともっとコンディションを上げていきたい」と決意を口にした。

 ▽パリ五輪への道 出場枠は開催国フランスを含む12。五輪予選は世界ランク上位24カ国(フランスを除く)が参加し、8カ国ずつ3組に分かれて1回戦総当たり戦を行い、各組上位2カ国が出場権を獲得する。残る5枠は来年のネーションズリーグ1次リーグ終了時(6月24日)の世界ランクで決まる。優先されるのは五輪予選で出場枠を獲得できなかった大陸の最上位国。余った枠は出場権を得ていない上位国に与えられる。

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