アン・シネ70で4位キープ「3日目も2アンダーを目標にプレーする」女子ゴルフ最終予選会

2023年11月29日 16:18

ゴルフ

【JLPGA最終予選会第2日（ 2023年11月29日静岡県　葛城GC宇刈C＝6421ヤード、パー72 ）】 19年以来の日本ツアー復帰を目指すアン・シネ（32＝韓国）は3バーディー、1ボギーの70で回り通算5アンダーに伸ばした。首位との差は2打に広がったが、4位の好位置をキープした。

　2番で8メートルの長いパットを沈めてバーディーを先行させ、5番でも伸ばし、9番で第2打を右に曲げて初ボギーを叩いたが、パー5の17番で残り40ヤードの第3打を1メートルに付けてスコアを伸ばした。

　強風が吹き荒れる中、70で回り「風に気をつけながら一打に集中してプレーした。1日2アンダーを目指してプレーしている。昨日も今日もできたので満足している」と整った顔を綻ばせた。

　韓国ツアーで活躍した後、17年から日本ツアーに参戦。モデル顔負けのスタイルで「セクシークイーン」と呼ばれ人気沸とう。その日着るウエアがネット上で注目を集め、水着の写真集を出版するなど“アン・シネフィーバー”を巻き起こし社会現象になった。

　しかしコロナ禍の影響で20年以降はツアーから撤退。その後は韓国でもほとんど試合に出場せず、海外旅行などを楽しんだ。「米国には7回も行った。カリフォルニアがお気に入り。ワインもおいしいし、住んでみたい気持ちになった。イタリア、フランス、スイスなど7カ国くらい回った」。セレブな生活を送る中、現役引退も噂されていた。

　ツアー再挑戦を決断した経緯についてアン・シネは「引退という言葉を使ったことはない。自分が引退したいタイミングで引退したいという考えがあった。そこには至っていないし、ゴルフをやりたいという気持ちになってきた」と説明した。
　プライベードで来日する度、ホテルやレストランでサインを求められ「私が日本で試合に出ることを望んでいるのだなと思い、元気になり、力がわいてきた」と日本のファンの期待も感じていた。

　トレーニングをこなし、筋力を強化。「ドライバーの飛距離は4年前の90％まで戻った」と戦える手応えを得た。今月上旬には、2年ぶりに韓国ツアーに出場し試合勘を取り戻して日本に乗り込み、前週の1次予選会を15位で通過した。

　例年、最終予選会で35位前後までに入れば翌年の前半戦の大半の試合に出場できる。アドバンテージを手に残り36ホールに臨むアン・シネは「この一打に懸けるしかない状況なので、集中して3日目も2アンダーを目標にプレーする」と意欲をにじませた。