リーグワン開幕戦 新生・静岡BRイラウア2T 惜敗も藤井監督手応え「やりたいラグビーの7割できた」

2023年12月10日 15:06

ラグビー

リーグワン開幕戦 新生・静岡BRイラウア2T 惜敗も藤井監督手応え「やりたいラグビーの7割できた」
<BL東京・静岡BR>静岡BRは前半16分、イラウアがトライを決める。 Photo By スポニチ
 リーグ創設3季目が9日に開幕し、新生・静岡ブルーレヴズ(BR)は黒星発進も、2季連続8位からの浮上に大きな期待を抱かせた。昨季5位のBL東京とのビジター(アウェー)での開幕戦は30―43で敗れたが、No・8マルジーン・イラウア(30)の古巣相手の2トライなどで一時は12点リード。今季からプレースキッカーを務めるSO家村健太(22)は3G3PGで15得点。今季から指揮を執る藤井雄一郎監督(54)は手応えもにじませた。次節は17日、ホスト(ホーム)初戦でヤマハに神戸を迎える。
 リーグ3季目で初の開幕戦白星は逃したが、見せ場はつくった。0―5の前半9分、ラインアウトからのモールを押してイラウアが加入3季目で初トライ。同16分にはスクラムのサイドを再びイラウアが突いてトライを挙げた。同21分には家村がPGを決めて17―5。3連続トライを許して再逆転されたが、後半2分に家村のPGで23―22とまたもリードを奪った。

 「経験値の高い相手にひっくり返されてしまいましたが、やりたいラグビーの7割くらいはできたと思います」。W杯フランス大会まで日本代表のナショナルチームディレクターを務め、10月下旬から練習の指揮を執り、公式戦初陣に臨んだ藤井監督は今後への手応えも感じ取っていた。

 2メートル以上の選手を複数擁してラインアウトに強いBL東京に対し、タッチキックを減らして自陣からでもボールを回すなどの戦術を徹底。W杯フランス大会準優勝のニュージーランド代表のフランカー・フリゼル、SOモウンガが新加入した相手の底力に屈したといえ、得点場面以外でもWTBツイタマ副将、SH矢富勇らの突破で攻め込んだ。

 「チャンスをしっかり生かし切れるように」とツイタマは視線を上げた。家村はプレースキックの成功率100%。難易度の高い位置からも、深呼吸で重圧をはね返すルーティンでチーム総得点の半数を叩き出し、ゲームコントロールでも藤井監督の高い評価を得た。自信を得つつ「モウンガ選手のように視野の広いプレーができるように。勉強になりました」。貴重な経験を一層の成長につなげ、チームの躍進を支えていく。(小久保 克治)


 〇…W杯フランス大会で南アフリカ代表の連覇に貢献したNo・8スミス主将は、後半開始と同時にピッチに立った直後に相手ボールを奪取。25分にはフランカーで途中出場したトンガタマの突破をフォローしてトライを決めた。チーム合流から約10日。途中出場となったが、変わらぬ存在感を発揮した。「得点した直後に取られないようにしないと」とチームの防御を課題に挙げ「リーグワンは素晴らしい選手が多く、クオリティーが上がっています」と士気を高めていた。

 ▼ロック八木沢 インパクトメンバーとして、フィジカルで上回り、前に出ようと思ったんですが。(筑波大出の新人。後半31分にリーグデビューを果たすも不本意なプレーを反省)

この記事のフォト

おすすめテーマ

2023年12月10日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム