不祥事のたびに研修会も付け焼き刃の印象 「育成力」向上へ角界を挙げて変革を

2024年02月24日 04:41

相撲

不祥事のたびに研修会も付け焼き刃の印象 「育成力」向上へ角界を挙げて変革を
<宮城野部屋関連>頭を下げる宮城野親方(左)と北青鵬(撮影・島崎忠彦) Photo By スポニチ
 【記者の目】北青鵬の不祥事は宮城野部屋内での人間関係の問題だが、師匠のみに責任を押しつけてしまっては角界浄化の道は閉ざされる。不祥事が起きるたびに開催される研修会も付け焼き刃の印象は拭えず、相撲協会が本腰を入れて考える時期を迎えているのではないか。
 娯楽の多様化、少子化に伴う競技人口の減少は、相撲界も深刻な影響を受けている。昨年の新弟子検査の合格者は史上最少の53人。力士総数も45年ぶりに600人を下回った。一向にやむことがない暴力問題で「イメージが悪くなり、ますますスカウトが難しくなった」との関係者の嘆き声も耳にする。

 相撲協会から力士の指導、育成を委託されるのが相撲部屋の師匠だ。ただし、技術指導のプロにはなれても、多くの若者を預かる上で人間教育のプロにはなれていない人もいる。金銭的な部屋経営に問題はなくても、育成力に欠ければ力士減少傾向に歯止めはかからないだろう。弟子の管理、教育を含め、角界を挙げて抜本的な変革が求められている時期だと思う。(相撲担当キャップ・黒田 健司郎)

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