山下美夢有よ「美しい夢が有る」「愛される選手に」　母校・大阪桐蔭の恩師2人からエール

2024年02月28日 06:00

ゴルフ

山下美夢有よ「美しい夢が有る」「愛される選手に」　母校・大阪桐蔭の恩師2人からエール — 山下美夢有にエールを送る（左から）大阪桐蔭女子ゴルフ部の柴山香織監督、野球部の西谷浩一監督（撮影・山手　あかり） Photo By スポニチ

　女子ゴルフの今季開幕戦「ダイキン・オーキッド・レディース」はあす29日に沖縄県の琉球GCで開幕する。2年連続年間女王に輝いた山下美夢有（22＝加賀電子）は幼少期から憧れていた五輪出場を今季目標の一つに掲げ、勝負の24年シーズンに挑む。ツアー開幕を目前に控え、山下の母校、大阪桐蔭高野球部の西谷浩一監督（54）と同校女子ゴルフ部の柴山香織監督（50）が山下にエールを送った。

　2年連続年間女王に輝くなど今やトップ選手に上り詰めた山下。その高校時代を知る一人が社会の授業を受け持った野球部の西谷監督だ。「まさかこんな選手になるとは思っていなかったので、もっと大事にしとけば良かったなと思っています（笑い）。たまにテレビでゴルフを見ると、本当に勝負強いので（野球部も）あやかりたい」と活躍を喜ぶ。

　藤浪晋太郎（メッツ）や森友哉（オリックス）ら多くの選手をプロ球界へ送り込んだ指揮官。山下と接したのは主に授業中だけだったが、第一線で活躍する教え子のプロ野球選手との共通点も感じ取ったという。オンとオフの切り替えの早さ、気持ちの強さだ。「そうじゃないとプロになれないし、なれたとしても活躍できません。人と同じではダメですから」と分析する。

　3年連続年間女王が懸かる今季。山下はパリ五輪出場を大目標に掲げる。女子ツアー開幕を目前に控える中、山下に「愛される選手に！！」という言葉を送った。その真意について、「たくさんの方に応援してもらえるような人でいてもらいたいし、そうなれば、おのずと結果はついてくる」と説明した。

　女子ゴルフ部創設の2006年から同部に携わる柴山監督も西谷監督と思いは同じだ。人格、勉学、技量を兼ね備えたゴルファーの育成をスローガンに掲げ、高校時代から山下を厳しく指導し、卒業後も温かく見守ってきた。柴山監督は「2024年も美しい夢が有ります！！」とさらなる活躍を願った。　（山手　あかり）

　《山下は五輪出場権争いに闘志》
　開幕に向けて準備は整った。山下は今オフ、体づくりに着手。昨年よりもトレーニング量を増やし、筋肉量アップに成功したという。さらなる飛躍を目指す22歳は「また新たな気持ちで迎えられる。昨年よりもしっかり準備ができている」とうなずく。

　3年連続年間女王が懸かる今季は海外へも視線を向けている。メジャー全5大会に出場予定で「出る試合は全力でしっかり結果を出せるように頑張りたい」と意気込む。そして、8月に待ち受けるのは出場を目指すパリ五輪だ。世界ランクで競う五輪出場権争いで日本勢3番手の22位につけており、「いい位置で戦えているのでフランスに行きたい」と闘志を燃やした。