君嶋愛梨沙 女子100メートル予選1位通過 3連覇&五輪参加標準記録11秒07に挑む
2024年06月28日 04:45
陸上
100メートル2連覇中の女王が欲しいのはパリ切符のみ。世界ランキングで出場権を得るためには56位がボーダーラインで、君嶋は現在81位。五輪参加標準記録11秒07へ近づくことが最大のミッションとなる。「世界ランクで入るには国外大会の結果にもよるけど11秒17、18くらいが出せたらギリギリ入るかのライン。それも優勝しての話。もちろん優勝するつもり」と闘志を高めた。
米国人の父を持ち、高い身体能力を誇る。五輪への憧れは強く、かつてはボブスレーとの二刀流で夏冬での五輪を目指していた。17年世界選手権の女子2人乗りで7位入賞。だが18年平昌冬季五輪出場はかなわず「東京五輪もあと一歩で出られなかった。数々の五輪を逃してきた。五輪の舞台を経験したい」。思いは募る一方だ。
昨夏の世界選手権に出場も予選敗退。変化を求め、知人の紹介で短距離大国ジャマイカへ昨年11月、今年1月と単身留学。11年世界選手権王者のヨハン・ブレークが所属するチームでもまれてきた。ジャマイカでは恵まれない環境でも「代表選手になることで生活が潤う。死に物狂いでやっていた」。失いかけていたハングリーさを取り戻した。
いよいよ日本選手権のファイナル。「パリに向けてのラスト一本。自分の走りを貫き通せたら」。わずか11秒に、これまでの陸上人生をぶつける。
◇君嶋 愛梨沙(きみしま・ありさ)1995年(平7)12月23日生まれ、山口県岩国市出身の28歳。岩国市立麻里布中から陸上を始め、埼玉栄高から日体大、日体大大学院を卒業。09年の全日本中学選手権200メートルで当時の中学記録24秒36をマーク。日本選手権では22年100メートルで初優勝、23年は200メートルも制し、2冠を達成。自己ベストは100メートル日本歴代4位の11秒36、200メートル同3位の23秒17。1メートル68、56キロ。
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