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福沢達哉氏が解説 バレー男子、パリ五輪1次L突破のポイント 米国、アルゼンチン、ドイツと同組

2024年06月28日 04:55

バレーボール

福沢達哉氏が解説 バレー男子、パリ五輪1次L突破のポイント 米国、アルゼンチン、ドイツと同組
ネーションズリーグ、ドイツ戦でスパイクを放つ石川祐希 Photo By 共同
 パリ五輪のバレーボール男子1次リーグ組み合わせ抽選が26日、ポーランド・ウッジで行われ、世界ランク2位の日本は同5位の米国、同8位のアルゼンチン、同11位のドイツとC組に入った。優勝した72年ミュンヘン五輪以来52年ぶりのメダル獲得へ。元日本代表で大阪ブルテオン・アンバサダーの福沢達哉氏(37)が対戦相手3カ国を分析し、1次リーグ突破のポイントを解説する。
 大変なグループだなという印象だ。日本と米国が突破すると予想している人が多いと思うが、アルゼンチン、ドイツも力の差はない。混戦必至だ。

  ≪対米国≫過去の対戦成績から考えて最も難敵となるであろう米国は、完成度が高いチームだ。まず、セッターのクリステンソンがどういうコンビを仕掛けてくるかが鍵。1メートル98と長身でブロックもサーブもいいので彼に仕事をさせないようにしたい。またデファルコは起爆剤になる選手なので序盤で調子に乗せないように抑えたい。そして米国は誰が出てもブロックがいい。高さがあり、データを利用してきちんとマークを付けてくる。日本は被ブロックを減らすこともポイントになる。

 ≪対アルゼンチン≫アルゼンチンは高さこそないが器用な選手が多く、日本とスタイルが似ている。セッターのデセッコ、サンチェスは技術が高く、トリッキーなトスアップから厄介な攻撃を展開する。ミドルを軸にした多彩なコンビバレーが持ち味で、特にロセルは速攻もブロックもうまい。トスが上がった瞬間に打つ位置をずらしたり、駆け引きしてくるので要警戒だ。サーブで崩して、セッターが楽にトスを上げられない状況をつくりたい。

 ≪対ドイツ≫ドイツにはグロゼルという絶対的エースがいるが、実はチームとしての緻密さもある。サーブでも戦略的にショートサーブを打ったり、ジャンプサーブからフローターに切り替えたり変化を加える。まずは、グロゼルらビッグサーバーに強いサーブを打たせないよう先手を取ることと、サーブレシーブでいかに崩されないか。そこに尽きる。

 アルゼンチン、ドイツにはネーションズリーグで勝った自信を持って臨み確実に勝利したい。米国にも快勝したが、フルメンバーではなかったので本当の力関係は分からない。勝つのがベストだが、どちらに転んでも決勝トーナメントを見据えて相手ブロックへの対応を見極めておきたい。今の日本なら必ず上位で勝ち上がると期待している。(元日本代表)

 ▽バレーの五輪開催形式 1次リーグは出場12カ国が4カ国ずつ3組に分かれて1回総当たりで実施。各組上位2カ国と3位のうち勝利数、勝ち点、セット率、得点率などの成績による上位2カ国の計8カ国が準々決勝に進出する。1次リーグの成績によって8カ国を順位付けし、準々決勝の組み合わせを決定。1位通過の成績最上位は3位通過の2位と対戦する。

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