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“名手”市原弘大の即効レッスン ⑥ミート率アップ

2024年06月28日 12:00

ゴルフ

“名手”市原弘大の即効レッスン ⑥ミート率アップ
インパクトでは両手がアドレスと同じ形になるように心がける Photo By スポニチ
 クラブとボールの進化はスイングにも影響を及ぼしています。ひと昔前だとアイアンショットではダウンブローが推奨されていました。ところが、市原弘大プロによれば、最近はボールの横から払うような打ち方でも、十分な高さが出ると言います。アイアンショットのミート率を上げるためにも、極端なダウンブローを避けてみませんか。
 ドライバーショットの時はボールをティーアップしているため、クラブヘッドが下から上へ動くアッパーブローでインパクトを迎えます。しかし、アイアンショットでは、ボールが地面の上にあるため、ヘッドを上から下へ動かすダウンブローでインパクトを迎えます。ダウンブローで打つことにより、ボールに対するスピン量が増え、高弾道で止まりやすい球質になるのが特徴でした。

 最近はクラブとボールの進化により、ダウンブローに打たなくてもボールのスピン量が増えるようになりました。むしろ、ダウンブローに打つと、スピン量が一定せず、ボールコントロールが難しくなっています。

 従って、ツアープロでも極端なダウンブローに打つ選手はいなくなり、私もどちらかと言えば、ボールの横から払うようなイメージで打っています。アベレージゴルファーの方もアイアンショットのミート率を上げたいなら、ダウンブローより払い打ちの方がいいでしょう。

 ただし、厳密にはボールの真横からヘッドを下ろしているわけではありません。スイングの最下点よりも手前でインパクトを迎えているので、軽いダウンブローの軌道にはなります。同時に、ボールの先にあるターフも薄く取れたりします。

 スピン量が安定すると、ボールが戻り過ぎたり、戻らなかったりということも少なくなります。昔と比べるとスピン量は減っているかもしれませんが、その分、高さでボールを止められると考えましょう。

 大切なのは、インパクトでハンドレートの形を作らないことです。両手がインパクトでボールよりも後ろにあると、ダフりやトップなどのミスにつながります。たとえクリーンに打てたとしても、ロフトが大きな状態で当たっているので、本来の飛距離が出ません。

 とはいえ、ハンドレートを避けるため、無理にインパクトでハンドファーストの形を意識するのも避けましょう。アドレスでは、ソールの全面を地面に着け、両手がボールの真上に来る形で構えます。あとは、インパクトで同じ形になることを意識しながらクラブを下ろすだけです。

 この形をマスターするには、インパクトで左手甲が目標を向くようにシャドースイングを行うのが有効です。手順ですが、クラブを持たずに、左手だけをアドレスの位置に持ってきます。そのままバックスイングを行い、トップ・オブ・スイングまで体を回したら、ダウンスイングに移ります。インパクトで左手甲が目標を向くように左腕を戻したら、後はそのまま体を回転させていきましょう。

 左手が正しい動きを行うようになったと思ったら、実際にクラブを持って素振りをしましょう。無理に腕を返したりしなければ、軽いダウンブローの軌道でクラブが下りてきます。さらには、ボールをクラブフェースの芯でとらえる確率も上がります。

 (取材協力=千葉・北谷津ゴルフガーデン)

 ◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の42歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。

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