日本メダル1号は金!48キロ級・角田夏実が初五輪で涙の頂点 夏季五輪通算500個目メダルのメモリアル
2024年07月28日 01:01
柔道
![日本メダル1号は金!48キロ級・角田夏実が初五輪で涙の頂点 夏季五輪通算500個目メダルのメモリアル](/sports/news/2024/07/27/jpeg/20240727s10006000386000p_view.webp)
畳の上では目を潤ませながらも涙を流さなかった角田だったが、畳を降り関係者に祝福を受けると、大きな瞳から歓喜の涙がこぼれ落ちた。
柔道日本女子では最年長記録となる、31歳で迎えた初の五輪。その道を開いたのは19年10月、日本からは地球半周分離れたブラジルで下した決断だった。元々52キロ級で、ブレークした16~17年ごろは阿部詩にも連戦連勝だったが、初黒星を喫した後は完全に形勢逆転。東京五輪への道がほぼ断たれたころ、所属の山田利彦監督から階級変更を打診された。
「積み上げてきたものがゼロになってしまう」。打診されては断ったが、その度に「もう一度考えろ」と促された。何度もやり取りが繰り返され、迎えた19年10月のグランドスラム・ブラジリア大会は52キロ級で3位。頂点に届かず、気持ちが揺らいでいた時、山田監督から再度打診され、「最後に懸けたい」と転向を決断。期限ぎりぎりで、11月の講道館杯に48キロ級でエントリーする手続きを、地球の裏側で行った。
結果的に東京五輪は届かなかった。それでも21年世界選手権から圧巻の3連覇。23年は出場した全3大会でオール一本勝ちという圧倒的な強さを見せつけた。巴投げから関節技に持ち込む勝ちパターンに、どんな強敵もはめ込む。8月6日で32歳になる今年は大厄。1月と3月に痛めた膝の回復が遅れに遅れ、他のケガも重なるなどコンディションは一向に上がらなかったが、勝利の方程式は最後まで揺るがなかった。
強豪とは言えない東京学芸大出身。高校で柔道を辞め、ケーキ屋さんになる将来設計図を思い描いていたが、和気あいあいとした部の雰囲気で柔道の楽しさを思い出し、サンボや柔術を習いに行くことを許される環境が、独自のスタイルをつくり上げた。
谷亮子が04年アテネ大会で獲得して以来、5大会ぶりとなる女子48キロ級の金メダル。日本柔道の傍流をひたすら突き進み、国民的ヒロインと同じ境地にたどり着いた。
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