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スケボー白井空良が4位 大会直前に頭痛と吐き気で1週間入院…調整不足も夢舞台の声援を力に変えた

2024年07月30日 01:23

スケートボード

スケボー白井空良が4位 大会直前に頭痛と吐き気で1週間入院…調整不足も夢舞台の声援を力に変えた
<パリ五輪 スケボー男子ストリート>決勝、1本目のランを終え喜ぶ白井(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【パリ五輪第4日 スケートボード ( 2024年7月29日    コンコルド広場 )】 雨のため27日の予定から29日に延期となった男子ストリートが行われ、白井空良(22=ムラサキスポーツ)は4位だった。
 万全とは言えなかった。それでもやり切った。白井は7月に入って頭痛や吐き気のため1週間ほど入院し、20日に退院したばかり。調整の遅れを心配されていたが、予選では見事な滑りを見せた。

 予選2組で滑った白井は270・42点で全体3位。日本勢最上位での決勝進出に「めっちゃ体調良いっすけど、スケボー戻ったかと言われたらね」と感覚に違和感はあった。それでも「アドレナリン出て滑りきることができたので。やっぱ大会の力って凄いなって思います」と声援が力になった。

 「次はやりたいことがやれる」と、東京五輪では経験できなかった決勝の夢舞台を心待ちにした。ランの1本目で予選を上回る90・11点をマーク。3位で迎えたトリックでは1本目に93・80点、4本目に94・21点の高得点で合計278・12点だった。悲願のメダルには届かなかったが、全力を出し切った。

 東京五輪ではわずか1人差届かず、予選落ちした苦い経験が、スケーター白井空良を変えた。自身もメダル候補だったが、実際に初代王者となった堀米雄斗の身の回りで起きて変化に、驚かざるを得なかった。スポンサーが付き、露出が増え、冠大会ができた。そして無観客とはいえ、スケボー界が初めて味わった大会規模の大きさに衝撃を受けた。

 五輪終了後、同じ練習施設を使う自転車BMXの内野洋平に言った。「ウッチーさん、オリンピックってスゲーわ」と。

 その後はビデオパートなど、スケボーの文化的活動をあえて封印し、パリでメダルを獲るための活動に没頭した。「ソラグラインド」と呼ぶ大技も完成させ、昨年12月の五輪予選を兼ねる世界選手権では見事優勝。その後、一気に配点が高くなった最終2戦で危うく2大会連続出場を逃しそうになったものの、再び夢舞台に舞い戻った。

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