青木 天国の恩人・小田スカウトに届け…3号3ラン&二塁打2本「本当に感謝」

2018年06月06日 05:30

野球

青木 天国の恩人・小田スカウトに届け…3号3ラン&二塁打2本「本当に感謝」
<ヤ・ソ>4回無死一、二塁、青木は中越え3ランを放つ(撮影・小海途 良幹) Photo By スポニチ
 【交流戦   ヤクルト12―6ソフトバンク ( 2018年6月5日    神宮 )】 ヤクルトがセ・リーグで一人元気だ。5日、交流戦開幕6連勝のソフトバンクに15安打12得点の快勝。3年ぶりの6連勝で交流戦首位に並んだ。青木宣親外野手(36)が4回の3号3ランなどで4打点と活躍した。この日はセ唯一の勝利。リーグ最下位を脱出し、2〜6位が1・5ゲーム差にひしめく混戦の中、6日にも2位浮上の可能性がある。
 バックスクリーンまで運んだ。追加点が欲しかった5―3の4回無死一、二塁。青木が岡本の直球を強振した打球は、ベンチにいた小川監督も「びっくりした」というほど、勢いよく伸びた。9試合ぶりの一発は価値ある3号3ラン。連勝をリーグ優勝した15年以来の6に伸ばす、大きなアーチだった。

 「気持ち良かったですね。(先発した)石川さんは、ロッカーが隣なんですけど、今日“勝ちたい…”とこぼしていた言葉をよく覚えていた。打った時、顔が浮かびました」

 クラブハウスでの裏側をお立ち台で明かし、ファンを喜ばせた。初回に先制の適時二塁打、5回には同じ左方向へ二塁打。今季4度目の猛打賞で4打点を挙げた文句なしのヒーローは、大事には至らなかったが7回には右足に死球を受けて交代、試合後もドーピング検査と忙しかった。

 感謝の気持ちを届けたい人がいた。この日、03年ドラフトで4位指名された際、担当スカウトだった小田義人氏(享年71)の訃報に触れた。「最近、連絡したときも声が出ない感じでした…」。早大時代、何度も何度もグラウンドに足を運んでくれた。早大の先輩として、気にかけてくれたことも知っていた。

 最後に会ったのは数年前だが、数日前から状態が悪いと耳にしていた。試合前には「こうやってヤクルトにお世話になったのも小田さんのおかげです。本当に感謝しています」と言葉を詰まらせた。小田スカウトがつくってくれた“縁”があって、今の自分がある。

 「プロの世界に入らないことには活躍することはできない。きっかけをつくってくれた。(この日活躍できて)そういう意味でも良かったのかな」

 思いを抱いて打席に立った青木が、チームの勢いをさらに加速させた。 (細川 真里)

 《3年ぶり6連勝》ヤクルトが6連勝。チーム6連勝以上は15年7月15日中日戦から同月26日中日戦まで7連勝して以来3年ぶり。交流戦では05、09年にマークした7連勝が球団最多で、今日のソフトバンク戦に勝てば並ぶ。この日は青木が3ランを含むオール長打の3安打。今季猛打賞は4度目だが長打のみは初めて。日本でオール長打の猛打賞は10年9月22日広島戦で二塁打3本を放って以来8年ぶりになる。

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