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亀山つとむ氏 エースにふさわしい青柳の“逃げない”投球が、チームに勇気を与えた

2022年04月23日 05:30

野球

亀山つとむ氏 エースにふさわしい青柳の“逃げない”投球が、チームに勇気を与えた
亀山つとむ氏
 【セ・リーグ   阪神6ー0ヤクルト ( 2022年4月22日    神宮 )】 【亀山つとむ視点】 7回1死二塁で佐藤輝がダメ押しの適時二塁打を放った。打ったのはスライダー。相手のシフトにヒントが隠されていた。左翼、中堅は深めだが、右翼は定位置より前。変化球を引っかけさせて、右前打でも本塁生還を阻止する陣形だった。いかに狙いを絞るか。佐藤輝にとっても今後の参考になる打席になったはずだ。
 その流れを引き寄せたのも青柳の投球だ。エースにふさわしい内容だった。17個の内野ゴロでアウトを積み重ねて持ち味を発揮したが、6回無死二塁ではギアを上げて山田、村上を連続空振り三振に封じた。見事だった。

 山田には内角を続け、腰を開かせて、最後は外角に決めた。村上にはキャンプで取り組んだライズ系のインハイ直球が決まった。通算で6本塁打された左のスラッガーに「横の変化だけでなく高低でも勝負する」と練習したイメージ通りに攻めた。一塁は空いていたが、エースは逃げなかった。チームが忘れかけた勇気を思い出させる投球だった。梅野との呼吸も合っていた。

 開幕で大逆転負けを喫したヤクルトを相手に、最高の形で勝利を収めた。全てを一気に変えることはできないが、この勝利を今後につなげるしかない。先手先手で、常に相手に圧をかけることに徹すれば、戦う方向性は見えてくる。

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