ヤクルト・石川「若い人には負けない」史上3人目新人年から21年連続勝利 42歳3カ月達成は最年長記録

2022年04月24日 05:30

野球

ヤクルト・石川「若い人には負けない」史上3人目新人年から21年連続勝利 42歳3カ月達成は最年長記録
<ヤ・神>ヒーローインタビューを終え青木(左)と21年連続勝利を祝う石川(撮影・久冨木 修) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   ヤクルト1-0阪神 ( 2022年4月23日    神宮 )】 ヤクルト・石川雅規投手(42)が23日、阪神戦で6回を3安打無失点で今季初勝利。新人年の02年から21年連続で白星を挙げた。史上3人目の偉業で、42歳3カ月での達成は最年長。現役最多を誇る通算勝利数を178に伸ばし、自らの持つ大卒投手のシーズン連続勝利と球団最年長勝利の記録も更新した1メートル67の小さなサウスポーは、まだまだ健在だ。
 いきなり背負ったピンチにも、石川の心拍数が上がることはない。経験値が違う。初回1死満塁。まずはロハスを捕邪飛に仕留めた。顔色一つ変えず、続く小野寺を内角低め131キロ直球で見逃し三振。精密な制球力で打ち取り波に乗った。

 「ウイニングボールを家族に何とか持って帰りたいと(思った)。バックももり立ててくれて、最高のゲームができました」

 2回以降は危なげない投球。最速137キロながら、ストライクゾーンを目いっぱい使って丁寧に攻めた。19歳の内山壮と23歳差のバッテリーで6回3安打無失点。史上3人目の入団から21年連続勝利を達成した。42歳3カ月での到達は、史上最年長。今季最多2万6197人が詰めかけた神宮で主役を演じた。

 現役最多の通算178勝目。負けの数も178と、同じ数だけ悔しさも味わってきた。「抑えた記憶よりも打たれた記憶の方が残っている。それが次への活力になる。とにかく勝ちたい」。敗戦もモチベーションにできるのが最大の強み。勝つために、探究心が尽きることはない。

 昨年6月から左手中指にリングが光る。トレーナーから薦められ、指輪型活動量計「オーラリング」を取り入れた。24時間、体の状態を測定、分析してくれるアイテム。心拍数や疲労度、睡眠の質を数値化したデータをスマートフォンで確認できる。「100点満点で何点って出る。面白い。試合中以外はずっと着けている」。入浴中もベッドの中でもはめ、コンディション維持につなげている。

 敗れると3連敗で借金生活に転落する一戦。老練な投球で勝利を呼び込んだ左腕に、高津監督も「ここというときに頼りになるのは、いろんな経験をしてきた人なのかな」と改めて信頼を寄せた。「まだまだ若い人には負けない。一戦一戦、頑張ります」と石川。ヤクルトには頼りになる小さな大投手がいる。(青森 正宣)

 《米田と小山は39歳で達成》石川(ヤ)がプロ1年目の02年から21年連続勝利。21年連続勝利は工藤(横浜)ら3人の23年を筆頭に歴代5位タイの記録。入団1年目からに限ると米田(近鉄=22年)、小山(大洋=21年)に次ぎ3人目だ。うち、石川の42歳シーズンでの21年連続勝利達成は、米田、小山の39歳を抜く最年長になった。また、42歳3カ月での勝利は自身が昨季マークした41歳8カ月を更新する球団最年長勝利。

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